競泳今井月さん引退 「苦しんだが頑張った」豊川高水泳部で指導した小池さんねぎらう

2024/09/28 06:00(公開)
リオ五輪出場時の今井選手と小池さん㊨(提供)

 豊川高校出身でリオデジャネイロ五輪の競泳女子代表を務めた今井月(るな)選手(24)=バローホールディングス=が現役引退を表明した。高校時代に指導した同校水泳部部長の小池隆治さんは「苦しんだ時期もあったが、五輪代表を争える状態まで持ってきた。よく頑張った」とねぎらった。

 

得意の平泳ぎで臨むもパリ五輪出場はならず

 

 2013年、中学1年で日本選手権に初出場すると200㍍平泳ぎで3位に入り、「天才少女」と呼ばれた。豊川高1年だった2016年のリオデジャネイロ五輪で200メートル個人メドレーに出場した。その後はタイムが伸び悩み、東京五輪には出られなかった。得意の平泳ぎに絞り、昨年の世界水泳では6年ぶりの代表復帰。手応えを感じていたが、今年3月のパリ五輪代表選考会で敗れ、目標の五輪出場はならなかった。

 

水の上を滑っているように泳ぐ姿に衝撃

 

 小池さんには数日前にLINEで「正式に発表する前に引退を報告したい」という趣旨のメッセージが届いた。代表選考会は現地で観戦した。

 今井選手との出会いは小学6年の頃。水の上を滑っているように泳ぐ姿に「この子はすごい」と衝撃を受けた。良いも悪いも経験した高校時代。「練習好きではなかったが、本番とほぼ同じタイムで何十本も泳ぐ姿には驚いた。とにかく強くなりたいという思いが強かった」と回想した。

 

勝負し続けた平泳ぎ、経験は糧に

 

 平泳ぎの調子が上がらず、「個人メドレーや自由形にしてみたら」と助言することもあったが、「自分の種目は平泳ぎだという強いポリシーがあったね」と小池さん。平泳ぎで勝負し続けた。「経験は(これからの)糧になると思う。お疲れさま」との言葉を贈った。

 

子どもたちに泳ぎ方を教える今井選手
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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