寺沢海岸の砂地陥没

2020/10/25 00:00(公開)
豊橋市が張った立ち入り規制のロープ=いずれも寺沢海岸で
豊橋市が張った立ち入り規制のロープ=いずれも寺沢海岸で
 サーファーが集う豊橋市寺沢町の寺沢海岸で、波打ち際の消波ブロックに沿った砂地が、数十㍍の範囲で陥没した。市は実情を把握し、周辺に規制線を張って注意を呼びかけている。
 現場は「寺沢サーフポイント」と呼ばれる場所の近く。本来は砂で埋まっている地下のブロックが波に洗われる状態になっており、その陸側の消波ブロックの周囲の砂が陥没している。海面からの段差は約3㍍。溝状に陥没しているところや、点々と直径数十㌢の穴が開いている場所がある。風と海流による作用とみられる。
 長年、ビーチでサーフィンをしている菅沼宏之さんによると、過去に経験が無いほどの陥没だという。22日に一報を受け、事故防止のために23日朝、自宅にあるコーンを周辺に置いて、事故が起きないように、海岸利用者に注意を促した。
 案内されて穴を覗き込んでみると、底が見えないほどだ。また、砂地のように見えても、落とし穴になっていることも考えられるといい、消波ブロック周辺には近づかないように注意を呼びかけている。サーファーだけでなく、投げ釣り客も海岸に来ていた。
 過去には、兵庫県明石市の海岸で、地中にできていた空間に女児が転落して死亡する事故があった。菅沼さんは「同じような事故が起きてはいけない。急いで対策を」と話していた。
【山田一晶】
消波ブロック沿いに開いた穴を示す菅沼さん
消波ブロック沿いに開いた穴を示す菅沼さん
二つ並んで開いた穴と、むき出しになった海側の消波ブロック
二つ並んで開いた穴と、むき出しになった海側の消波ブロック
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