豊鉄バスで10月から、20歳の路線バス運転士が単独乗務を始めた。入社3年目の太田輝(だいや)さん。社内6人目の高校新卒運転士で、免許取得要件が緩和されて以降は社内初の20歳運転士だ。人材不足が懸念される公共交通機関で、新たな担い手として歩みを始めた。
「大きな車体に格好良さを感じる」とバスへの思いを語った。高校での進路選択でも「工場などで働く姿は想像できなかった」と志望動機にも迷いはなかったという。
バス運転士候補として2022年4月に入社した。グループ会社の豊橋鉄道で2年間、接客を学ぶため渥美線の車掌を務め、今年6月に豊鉄バス豊橋営業所に戻った。
必要な大型2種免許は22年5月の制度改正で要件が大幅に緩和された。「普通免許取得後3年」「19歳以上」の資格制限なくなり、最短で19歳での取得も可能になった。太田さんも20歳で免許取得し、2カ月間の見習いを経て独り立ちにこぎつけた。
1人で市街地を走った印象について、太田さんは「狭い道での運転は難しかった。車両の長さに慣れるのも大変だが、大きな車両は魅力的」とうれしそうだ。運転士として念願のキャリアが始まった。将来の目標は「無事故、無違反で安心して乗ってもらえる運転士になりたい」と語った。
採用を担当する豊橋鉄道によると、観光などの貸切部門と路線バスの運転士は計186人。人員の充足率は2割程度不足し、休日出勤などで補っているという。免許の取得要件が緩和され、高校新卒者も早期の養成が可能になる。同社広報部は「訴求材料の一つとして新卒採用にも生かしたい」と期待した。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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