伊豆文学賞掌篇部門で最優秀賞

2022/01/30 00:00(公開)
伊豆文学賞掌篇部門で最優秀書を受賞した、こうずみきさん=東愛知新聞社で
伊豆文学賞掌篇部門で最優秀書を受賞した、こうずみきさん=東愛知新聞社で
豊橋在住こうずみきさん

 第25回伊豆文学賞(静岡県など主催)の掌篇(しょうへん)部門で、こうずみきさん(49)=本名江頭みき、豊橋市西幸町=の短編小説「白い蛇」が最優秀賞を受賞した。
 母、祖母と3人で暮らす思春期の少女が主人公の物語。がまぐち財布の中に蛇を飼っていると話す祖母を少女の視点から描いた。祖母の死に直面し、それを受け入れながら成長していく姿をつづった。水仙で有名な爪木崎がある下田市を舞台にした。
 こうずさんは、湖西市の文学サークル「文章塾」に通い小説を書いている。サークルの仲間が同文学賞で入賞したこともあり応募。2回目で最優秀賞を獲得した。「何回も何回も書き直して仕上げた作品。評価され光栄です。次は長編に挑戦したい」と喜ぶ。
 審査員の一人、諸田玲子さんは「哀愁とユーモアのバランスが絶妙で胸を打つ素晴らしい作品。短い中でここまで描いた才に敬意を表します」と評価する。
 伊豆文学賞は、文学の地として名高い静岡県伊豆・東部地域をはじめとする県の魅力を文学を通して全国に発信しようと設立された。静岡の自然や地名、人物、歴史などを題材にした小説や随筆、紀行文を募集している。小説・随筆・紀行文部門と掌篇部門がある。掌篇部門は原稿用紙3~5枚の短編が対象で、今回は187作品の応募があった。表彰式は3月6日、熱海市の起雲閣で開かれる。
【竹下貴信】
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