市内3大学連携の「豊橋市民大学トラム」オンライン配信

　市内３大学の研究者らが講義する「豊橋市民大学トラム」が19日、市内の地区市民館を会場にオンライン形式で開かれた。来月５日までの毎週土曜、豊橋技術科学大学から講師を迎える。
　市民大学トラムは愛知大、豊橋創造大を加えた３大学で３期に分けて講座を開く。今年度はオンライン会議システムを使った地区市民館でのサテライト受講を始めた。
　この日はエレクトロニクス先端研究所の大島直樹講師が、市「まちなか図書館」で使えるようになった双方向性アプリケーション「Ｍｏｃｏｍｏ（モコモ）」を生かした実証実験について講義した。
　「モコモ」はタッチパネルの操作で館内情報を得られる装置。貸出人気ランキングや推薦本の紹介などを吹き出しのようなアニメーションで表示する。インターネット通販でも盛んなＡＩ（人工知能）の「おすすめ」機能も可能になる。
　情報検索の効率化の一方で、大島講師は「見たい情報に思考が偏ることは回避すべきだ」と課題を指摘した。今後は「偶然性とのバランスも配慮し、思いがけない１冊と出合うことで読書への関心を高めたい」と改良の余地を示した。
【加藤広宣】