オンラインで先輩から学ぶ

2022/03/06 00:00(公開)
オンラインであった吉開さんの講演
オンラインであった吉開さんの講演
 愛知大学地域政策学部創設10周年を記念した「地域と未来につながる学生地域貢献事業」が5日、オンラインで開かれた。実行委員会主催。
 2011年4月、豊橋キャンパスに開講。「地域を見つめ、地域を活かす」がモットーで、三遠南信地域をフィールドに、地域貢献を目指す学生が学んでいる。
 イベントには大学卒業生を講師に招き、約50人の現役学生が聴き入った。最初の講演は、2012年同大文学部卒で「道の駅とよはし」の副駅長で豊橋市職員の吉開仁紀さん。年間220万人が訪れるまでに道の駅を育てた経緯を話した。
 学生時代、海外サッカーチームのファンで、アルバイト代は観戦費用につぎ込んでいたという吉開さん。各地の魅力と課題を見てきた。大学で三遠南信連携研究センターのサポーターとなり、少子高齢化が進む地域を見て回った。シャッター街となっていたアーケード通りの活性化にも携わった。
 そんな中「地域の課題解決」を目指すようになったのは、駅前にあったお気に入りの銭湯が廃業したことがきっかけ。「どれだけ残したいと思っても、経済性と両立しなければ難しい」ことを知った。そして市役所に入り、経済産業省に出向、全国を巡りながら地域のお宝の発掘やPRの政策立案を続けた。
 道の駅で大人気アクティビティーの「ネクストクルーザー」は都内で話題になった「マリカー」がヒントだったこと、新ブランド「うずらいも」は浜松市の「うなぎいも」のアイデアを借用したことなどを公表。「地域貢献には、地域の魅力を見つける力が必要。それには現場に行く力が欠かせない」と述べた。
 その後、最近数年に卒業して社会人になった先輩と、学生たちがオンラインで交流した。
【山田一晶】
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