豊橋美博で「子ども造形パラダイス」語る講座

2022/03/20 00:00(公開)
造形パラダイスについて講義する大竹さん=豊橋市美術博物館で
造形パラダイスについて講義する大竹さん=豊橋市美術博物館で
 豊橋市美術博物館で19日、びはく講座「子ども造形パラダイスとは」が開かれた。同館職員で元美術教諭の大竹良夫さんが、毎秋に豊橋公園で開く「子ども造形パラダイス(造パラ)」の歴史や意義を語った。美術教育関係者や関心のある市民ら約20人が参加した。
 造パラは子どもたちの豊かな創造力を広く市民に見てもらおうと、1958年、豊橋まつりの一環として神明公園で野外展として誕生した。昨年はウェブで開催した。
 「半世紀の歩み」と題した映像で歴史を振り返った後、大竹さんが講義。「イベントではなく教育活動」とし、「作品に優劣をつけない」「見るだけでなく遊ぶことができる場作り」「作品の表に校名や個人名を出さない」「材料は自然材や廃材」といった「造パラの精神」を紹介した。
 INSEA(国際美術教育会議)で高評価を得るなど海外でも取り組みが認められていることも紹介、集合作品の説明や創作の工夫を出席者が解説する一幕もあった。
 大竹さんは造パラの意義を「教育の一環であり、市民が豊橋公園に授業参観に来ている。子どものつくる、みる、あそぶ場作りで、教員が創意工夫を学ぶ場でもある」などと語り、「現場の先生方にも伝えて」と呼びかけた。
【田中博子】
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