豊橋市の陶芸家、稲吉オサムさん(50)らが映画制作の合同会社「稲映」を設立し、準備を進めている。石巻山を舞台に昭和の雰囲気を楽しめる映画を作り、来年正月の上映を目指す。仲間らと昨年制作した自主映画「渥美古窯殺人事件」に続く第2弾だ。
今年2月に設立した。渥美古窯殺人事件を上映したところ、地域の話題づくりと集客の両面で成果が出た。仲間と取り組む映画づくりも楽しかった。
前回の上映は豊橋市内の1回のみで終わったが、今回は近隣のミニシアターでの上映を視野に入れることから、制作会社を設立して取り組むことにした。代表は稲吉さん、プロデューサーは前作を手掛けた三輪誠之さん(70)が務める。他に石巻山中腹で「日乃出屋」を営む河邊義明さん(42)らが名を連ねる。
新作のタイトルは「石巻温泉女医」(仮)。若尾文子さんが主演した「温泉女医」や、大友柳太郎さん主演の「港まつりに来た男」など昭和映画をオマージュした作品に仕上げる。
住人たちとタヌキ一族が、のんびり暮らしていた石巻山。そこへリゾート開発を企て、金と権力を背景に、不正な手段を交えて住民を追い出そうとする古川総業会長こと古ダヌキが率いる一味との対決を描いた作品。歌って、踊って、けんかして、ばかで、どこか愛おしい人たちが、自分たちの居場所を守るために戦った笑いと人情の物語になる。
8月下旬から9月にかけて、石巻山をはじめ牛川の渡し、嵩山の蛇穴などで撮影する。出演者を募集中で、17日午後1時から豊橋市民文化会館で演技体験のワークショップとオーディションを行う。
準備から昭和にこだわる。かつて監督などスタッフの打ち合わせは温泉旅館にこもってすることが多かった。今回は、石巻山にある旅館「ナツメ別館」に、脚本を担当する三輪さんと、監督を務める植田中さん(56)が今月7~10日に泊まり込んで脚本の打ち合わせをした。
三輪さん、植田さんは「楽しい映画にしたい」と力を込める。河邊さんは「映画で石巻山にスポットがあたり、多くの人が訪れる場所になってほしい」と期待する。
稲吉さんは「映画のためには、いざとなれば家を売ってでも資金を拠出する覚悟です。最低でも5年は活動して、多くの作品を届けたい」と張り切る。
映画制作の協賛金をホームページで募集中。問い合わせは、事務局の田中光保さん(090・6643・6780)へ。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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