人間国宝・志村さんの着物展示 豊橋の山正山﨑

2022/04/29 00:00(公開)
志村さんの着物「椿の海」と山﨑さん=裏山文庫で
志村さんの着物「椿の海」と山﨑さん=裏山文庫で
 人間国宝の作家志村ふくみさん(97)=京都市=の着物を展示する「志村の系譜展」が豊橋市南栄町の呉服店「山正山﨑」の裏山文庫で29日~5月2日に開かれる。娘の洋子さんの作品を含め11点が並ぶ。
 志村さんは滋賀県出身。30代で日本伝統工芸展に初入選し、1990年に人間国宝に認定された。滋賀県立近代美術館に作品が収蔵されている。つむぎの第一人者として知られ、弟子の2人も人間国宝だ。
 志村さんの着物は「椿の海」「水の宮」と名付けられた普段着に使える「つむぎ絵羽」の2点が並ぶ。椿の海は水色、水の宮は薄緑色を基調にしている。「つなぎ糸」と呼ばれる横糸で、全体にぼかしを入れ、淡い色彩の美しさを引き立てる。価格は両作品とも580万円(税別)。
 このほか洋子さん、志村さんと洋子さんの合作の着物が並ぶ。同店社長の山﨑嘉大さんは「志村さんの着物が2点そろうのは、めったにない機会。つむぎの素晴らしさを感じてほしい」と話す。希望があれば販売する。問い合わせは山正山﨑(0532・47・1101)へ。
【竹下貴信】
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