新城で「奥三河の人材活用術」をテーマにセミナー

2022/06/25 00:00(公開)
講演する戸田さん(左上)=新城市商工会館で
講演する戸田さん(左上)=新城市商工会館で
 奥三河ビジョンフォーラム主催の人材活用セミナーが23日夜、新城市商工会館であった。本業で培ったスキルを無償で提供する「プロボノ」を活用した新規事業、民間に派遣された地域おこし協力隊員が活動を発表した。
 人手が足りない課題を解決する手立てとして「奥三河の人材活用術」をテーマとした。市内の戸田工務店取締役の戸田幸志さん、元地域おこし協力隊員で豊根村在住の小早川武史さんが講演した。
 戸田さんは、会社の広報と観光事業でプロボノを活用した。東京都内の映像作家や名古屋市の旅雑誌記者、岐阜県内での観光企画担当者ら6人を採用した。広報では安価でPRでき、観光は田植えに多くの体験参加者を確保した。「『利益を出すのを手伝ってほしい』では集まらない。企業の理念に共感してくれたのが大きかった」と感想を述べた。
 小早川さんは隊員として3年間、村内でチョウザメ養殖とキャビア生産を学んだ。現在は「豊学研」という学習塾を営みながら水槽4基で飼育に取り組む。「協力隊の期間を終えて村に定住する人は少ない。村民との生活を楽しんで、やりがいを持つことが大事」と語った。
 ビジョンフォーラムの夏目工会長は「人がいなくて嘆くより、若い世代を育てて外部とのつながりを持つことが必要な時代です」とあいさつした。
【安藤聡】
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