表浜海岸の流木 豊橋市が前倒しで撤去

2022/10/21 00:02(公開)
応急工事できれいになった海岸線=高塚町の表浜海岸で(ドローンで撮影)
 豊橋市内の表浜海岸に、台風15号の影響とみられる大量の流木が漂着した問題で、市は20日、高塚町の海岸で撤去作業を報道陣に公開した。県と協議して国の災害対策予算を申請中だが、高塚町の海岸は漁業への影響を考えて作業を先行した。今後は県と協議し、来年5月までに市内全域の撤去を終えたい考えだ。

 9月24日までに市内を通過した台風15号の影響とみられ、翌25日午後以降に海岸へ流木が打ち上げられたという。
 市によると被害は静岡県境から田原市境までの全域約14㌔。過去にもこれほどの大規模な流木はなかったという。浜松市の天竜川などから土砂が運ばれる経路があり、漂着ごみなどからこのルートで流れ着いたのではとみている。
 県と分担で海岸管理しており、市は「高豊漁港海岸」(高塚町)など約9㌔を担っている。今回の撤去作業は19日から3日間、同漁港船着き場付近の約200㍍で流木を取り除いた。
 波打ち際にたまった流木を重機で取り除き、崖付近に設けた仮置き場に移した。撤去した流木は乾燥後に市資源化センターへ持ち込み、木質チップに加工するか焼却処分するという。
 市は県と協議し、漂着流木の撤去費や処理費を賄うため、国に関連予算を申請している。今回の応急工事費もこの予算を充てたいという。
 今後の撤去作業について、市農地整備課の杉浦正伸尚課長補佐は「田原市を含む表浜海岸の全域がアカウミガメの産卵地で知られる。国の予算措置を待ち、産卵期を迎える来年5月までには終えたい」と語った。
 付近で刺し網漁を営む朝倉克尚さん(67)は「撤去され船を出す見通しは立ったが、海底に残った流木で網が破れたりすればサーファーらの安全にも影響する。慎重に見極めて出漁時期を判断したい」と話した。
【加藤広宣、林大二朗】
海岸線を埋め尽くした大量の流木(同、9月26日)
重機で取り除かれる流木の山
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