豊橋市民文化会館で「世界の子どもの本展」

2022/12/02 00:00(公開)
60カ国の良書を手に取ったり、SDGsが学んだりできる会場=豊橋市民文化会館で
 世界各国の優れた児童書を紹介する「世界の子どもの本展」が1日、豊橋市民文化会館で始まった。英語多読クラブ豊橋の主催。7日まで。
 国際児童図書評議会(IBBY)が隔年で発信する「IBBYオナーリスト作品(評議会加盟国や地域で出版された児童書から選ばれた良作)」を紹介する。子どもたちや児童書に関心を持つ人たちに良作を手に取る機会を作る。2020年に60カ国で選書された48言語179冊を並べた。
 「Meet the World」と銘打ち、会場を一回りすると世界一周できるレイアウト。「アジア」「ヨーロッパ」「アフリカ」など、地域ごとに地図を掲示し、各国で出版した絵本や読み物、その国の子どもたちの生活を紹介する本が並ぶ。各地図には、SDGs(持続可能な開発目標)の17ゴールから地域に関連したものを掲げた。来場者は入り口でパスポートをもらい、本を見て回りながら目標のスタンプを貼っていた。
 中にはロシアやウクライナの本も。「戦争のイメージしかないかもしれない子どもたちに、現地の子どもたちが自分たちと同じように暮らしていることを知ってもらいたい」と関係者らは話す。
 会場一角では「児童文学のノーベル賞」ともいわれる「国際アンデルセン賞」の20年受賞作家の作品も紹介している。
 また、豊橋在住の児童文学作家うみのしほさんが手掛け、世界各国の言葉に翻訳されている「おりづるの旅 さだこの祈りをのせて」のコーナーもある。原爆症に倒れ、病床で鶴を折りながら12歳で世を去った佐々木禎子さんと、彼女の死をきっかけに米国で平和像が出来るまでを書いた。会場には数カ国語の翻訳本やこれを読んだベラルーシの子どもたちによる感想画などもある。来場者に折り鶴を作ってもらい、同書の海外への周知に尽力した広島のNGO「ANT-Hiroshima」に送る取り組みもしている。週末には、うみのさんの講演会などのイベントも企画している。
【田中博子】
各国の本を地域別に紹介
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