豊川市立一宮西部小学校は、今年度から「チーム担任制」を通年で実施している。1学級を1人の教員が受け持つこれまでの「学級担任制」を見直し、学年全体を複数の教員がチームを組んで担当する。
富山県南砺市では2020年度からすべての市立小中学校で実施するなど、近年、全国的に導入する学校が増えている。一人ひとりの児童を複数の教員が見ることで、それぞれの視点でその子の良さに気付くことができ、多面的に個性を伸ばせる▽教員の指導力の差による学級間の格差がなくなる▽チームで指導することで若手教員の指導力向上につながる-などのメリットがある。一方で教員の責任があいまいになるなどの懸念も指摘される。東三河では初めての取り組みという。
同校では全学年が3学級となっている3年生以上で始めた。3~4人の教員がチームを組んで学年を受け持つ。原則、担当する学級を1週間のローテーションで替える。児童から見ると、週替わりで3~4人の先生が順番に担任をすることになる。
授業の内容は教科ごとに受け持つ教員が変わる教科担任制も合わせて導入している。教員同士が情報交換を密にして、常に子どもの状況を把握することで、スムーズに児童たちと接することができるようにしている。
導入から半年以上が経過した。4年生の保護者は「最初は先生に慣れるのに子どもも親も時間がかかりましたが、いろいろな教員と接することができるのは、子どもにとってプラスに感じる。担任との相性が気にならなくなるのも良い」と話す。
昨年12月に行ったアンケートでは、児童の89・8%、保護者の72・4%、教職員の78・6%が肯定的に捉えた。児童からは「分かってくれる先生がいる」「褒めてもらえる」などの点が、教職員からは「多面的に児童を見られる」「多くの教員で児童に関われる」などが評価された。一方で教職員からは児童に関する情報交換の時間が必要となり、仕事量が増えたとする意見もあった。
村上謙一校長は「どの制度にも完璧なものはないが、若手教員の割合が今後も増えていくであろう現状や保護者との協働などを考慮し、チーム担任制のメリットが大きいと判断して導入を決めました。児童、教員、保護者の意見を聞きながら、次年度以降はどうするのか判断していきたい」と話す。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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