設楽ダム工事本格化へ「転流」始まる

2023/02/26 00:02(公開)
転流トンネルに向かう祝い船=設楽町清崎で
 設楽ダム建設事業で、本体工事の前段階で豊川(とよがわ)の水を迂回(うかい)させる「転流」が25日、設楽町で始まった。町内で式があり、木造の「祝い船」が川を下ったほか、施工する中部地方整備局や、水の恩恵を受ける東三河の首長らが祝った。
 ダム整備のために必要な工程で、本流から山中の転流トンネル(422㍍)を通して水の流れを切り替える。そのうえで、本流上でダム本体工事を本格化させる。
 清崎の建設現場では、午前11時40分にゲートが開放されると、県立田口高校林業科生徒が作った祝い船とアヒル形の玩具1000個が水路を下った。船に式典参加者らが書いた絵馬を載せた。玩具には関係者がメッセージを入れた。
 完成時期は2034年度。当初計画から8年延期された。本体工事の掘削などの工事量が増えたこと、働き方改革で作業時間が見直されたことによる。
 田口の奥三河総合センターであった式典で中部地整局の稲田雅裕局長は「工期が延長したことをおわびします。1日も早く安全なダムを完成させるよう全力で取り組んでいく」と述べた。
 ダム事業は1973年に計画が公表され、2009年に当時の民主党政権方針で再検証の対象となり、凍結された。14年に国交省が継続を決めた。土屋浩町長は「ダム完成後のまちづくりも道半ば。水源地の思いをくみ取ってほしい」とあいさつした。
【安藤聡】
メッセージが書かれたアヒル形玩具を川に放つ参加者
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