豊橋の消防団組織再編へ

2023/06/18 00:00(公開)
組織再構築へ本格的な検討時期を迎えた消防団
 豊橋市は、担い手不足が深刻な消防団の将来的な統廃合を含む組織再編の検討に入る。併せて、組織維持のための定年年齢の引き上げなども検討する。昨年度開いた有識者会議「消防団組織等改善協議会」が示した意見を踏まえ、年度内にも方向性を示す。
 15日の市議会で尾崎政輝氏(自民)の質問に答えた。消防力維持に団員の確保は不可欠だが、ここ数年は定員数を変更している。今年度は定数1230に対し実員は1120、100人以上不足しているという。
 協議会では組織編制や条例定数、消防団活動や報酬などの処遇について方向性をまとめた。これによると、複数の部を持つ分団は統廃合を推進することや、分団の条例定数は15人以上を基準とすることなどが示された。
 市の「消防年報」(2020年版)によると21年4月現在、地域の52分団(女性分団除く)で条例定数以下は2分団、20人以下は25分団。いずれも部は一つで統廃合案には当たらなかった。
 さらに、団員数維持を狙いに定年延長などの制度見直しにも着手したいという。現在の定年は団員50歳、分団長など幹部が55歳。協議会が示した意見にも定年年齢の引き上げは盛り込まれた。
 消防本部では「組織再編などは地域の実情などにも配慮し、実施時期や方法などは現場の団員や地域関係者らの意見も踏まえたい」と慎重だ。
 小清水宏和消防長は議会答弁で「大雨による災害でも多くの団員が活動した。発生が危ぶまれる南海トラフ地震では長時間活動が見込まれ、交替要員を含む団員数の確保は不可欠だ」と組織再構築の必要性を説いた。
【加藤広宣】
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