現地ウクライナ兵が豊橋の友人に語る

2023/09/12 00:00(公開)
家族と束の間の休息を楽しむアンドレイさんと子ども=リビウ州で(本人提供)
 ロシアによるウクライナへの侵攻から1年半が過ぎた。首都キーウから家族で避難、今年2月にウクライナ軍へ入隊したシュワチコ・アンドレイさん(34)が、豊橋市内に住む友人の河合実さんを介してテレビ電話で取材に応じた。家族との再会を楽しみつつ、長引く戦況にも「妥協せず戦い抜く覚悟だ」と力強く語った。
 アンドレイさんは今年2月から東部のドネツク州の第42部隊に配属された。IT関連企業に勤めた経験も買われ、情報収集や分析などが主な仕事という。時には最前線での敵情視察など危険を伴う任務につくこともある。
 約1カ月前には隠密行動していた小隊長ら4人が行方不明になり、6月にはロシア軍の爆撃も受けた。アンドレイさんは無傷だが、仲間の半数近くが爆撃による激しい頭痛に苦しめられるようになったり、クラスター弾で犠牲になったりした。化学兵器をうかがわせる攻撃もあったという。
 現在は軍から与えられた休暇中で、家族が暮らすポーランド国境付近のリビウ州で12日まで過ごす予定。徴兵前まで妻と分担した家事や育児を買って出るなど、束の間の家族との触れ合いを満喫している。
 「国民や兵は疲弊しているのか」との問いに対し、アンドレイさんは「西側諸国の支援で士気はまだ高い。長期戦はみな覚悟しており、それで弱るのはロシア軍の方だ」と非難。「愛国心のある国民の声が根強いなか、安易な妥協で早期の終結に向かうことはありえないという空気が支配的」と語る。
 河合さんは「気軽な連絡も難しかった。表情と声から天性の明るさは健在だと安心した。無事の再会を祈るばかり」と語った。
【加藤広宣】
テレビ電話の画面越しに近況を語るアンドレイさん
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