渥美半島に秋告げる「田原祭り」

2023/09/17 00:01(公開)
本町の山車を引く田原福祉グローバル専門学校の生徒ら=セントファーレ前で
 渥美半島に秋の訪れを告げる「田原祭り」が田原市田原町の中心市街地5町を舞台に開かれている。萱町、新町、本町の「からくり人形」を載せた豪華な山車は市の有形民俗文化財。お囃子(はやし)に合わせて引き回し、町内を巡回する。17日まで。
 江戸時代に熊野神社の祭礼として始まったと伝わる。山車は1757年に当時の本町上り町、横町、中町が合同で田原藩の浅黄無紋(あさぎむもん)の横幕と天幕を借用し、車を仕立てたことが始まりという。からくりは二層唐破風屋形四輪の名古屋型。
 16日昼、商業施設「セントファーレ」前の田原萱町交差点で、それぞれの町内を巡回してきた3台の山車が向かい合った。地域の大人を中心に、子どもらも綱に手を添えて山車を引いた。
 交差点を曲がるため、一台ずつ大きくかじを切る「車切り」があった。山車を引く住民らが「わっしょい」と声を合わせ、一気に転回させると、見物客から歓声と拍手があった。
 4年ぶりになる山車引きそろえは田原まつり会館前であった。集まった人がカメラを構え、3台の山車が並ぶ勇壮な姿を写真に収めた。
 引きそろえは17日も午前11時50分から三河田原駅前である。フィナーレを飾る五町合同花火大会は、はなのき広場で午後5時半から手筒と大筒が、ショッピングセンターパオ北東で午後8時から打ち上げ花火とスターマインがある。
【岸侑輝】
わっしょいと声を合わせての車切り
3台の山車が並んだ引きそろえ=田原まつり会館で
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