蒲郡市浜町の蒲郡ふ頭11号岸壁に22日、海上自衛隊横須賀地方隊所属の砕氷艦「しらせ」が初寄港した。23～24日は一般公開する。
　海の現状を伝え未来へとつなげる日本財団の活動「海と日本プロジェクト」に取り組む「海・みなと・蒲郡実行委員会」が招いた。委員会と市生命の海科学館は南極大陸や地球環境についての特別展を11月５日まで開いている。
　砕氷艦の役割を紹介し、知識や興味を深めてもらおうと地方隊などの協力で実現した。「しらせ」は長さ１３８㍍、幅28㍍、喫水９・２㍍。文部科学省は南極観測船と呼んでいる。11月から来年４月まで南極で活動する。
　８月29日から航海訓練のため、母港の横須賀を出発して北海道・十勝と島根県・浜田、広島県・呉に立ち寄った。浜田に向かう途中、津軽海峡をシーカヤックで横断しようとした愛知県在住の男性を海上保安庁の要請で救助した。
　この日、鈴木寿明市長や市職員、市立中央小学校６年生児童40人が、「しらせ」の斉藤一城艦長と乗員約１８０人を出迎えた。その後、乗員は児童らを艦内に案内した。斉藤艦長は「蒲郡や近隣自治体の皆さんが、南極やしらせについて興味を深めてほしい」と話した。
　一般公開は入場無料。南極の氷などを展示する。両日とも午前９時から午後４時。最終受け付けは午後３時。竹島ふ頭を発着する無料シャトルバスの利用を呼び掛ける。
【林大二朗】