遺言を作ろうと思っているうちに、急激に病気が悪化してしまうことがあります。病気のために、自ら遺言を書くことができなくなったり、公証役場に出向いて公正証書遺言を作ることも不可能になった場合は、もう遺言を作ることはできないのでしょうか?
そのような場合に備えて、「危急時遺言」という制度があります。
民法976条第1項は、病気等により死亡の危機に迫った者が遺言をしようとするときは、証人三人の立ち会いの下、その一人に遺言の内容を口で伝えることにより遺言をできることを定めています。この場合、遺言を伝えられた一人は、これを筆記して遺言者及び他の証人に読み聞かせ、各証人が筆記が正確であることを確認し、署名押印しなければなりません。
この危急時遺言の方式を利用することで、文章を書くことができなくなっても、少なくとも口で伝えることができれば、遺言をのこすことができます。
ただし、この方法はあくまで通常の遺言ができない場合の限定的な方法であるため、遺言を作ろうと思っている方は、万一の場合に備えて、できるだけ早めに公正証書遺言等にしておくことを強くお勧めします。
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