蒲郡・安加比古窯で龍の香合づくり

2023/12/23 00:00(公開)
香合を仕上げる加藤さん=安加比古窯で
 蒲郡市神ノ郷町の陶芸工房「安加比古(あかひこ)窯」で、来年のえと「辰」にちなむ龍をかたどった香合づくりが進んでいる。窯元の加藤隆生さん(58)は、世相が元気で良い方向に向かうことを願い「富士を駆け上がる昇龍」と名付けた。
 茶道の「炭手前」の際に使う茶道具。香を入れるふた付きの器で、香りだけでなく、観賞用としても楽しむ。
 安加比古窯は1956年に開き、祖父、父と受け継がれて加藤さんで三代目。30歳の時に制作活動を始め、今年で28年になる。龍を扱うのは2度目。
 昇龍は邪気や厄災を払い、すべての運気を上げ、良い流れへ変える力があると伝わる。中国では「富と幸福をもたらす」として、えとの中でも最も縁起が良い霊物とされる。
 今回の香合は幅7㌢、高さ6㌢。金の龍が力強く元気に前を向いて霊峰の富士山を駆け上がる姿を表した。加藤さんは「龍の力強さで天を突き抜けるような、良い1年を迎えてほしい」と笑顔で話した。
 約100個作る。1個1万3200円。問い合わせは安加比古窯(0533・68・6757)へ。
【林大二朗】
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