豊橋在住「絵言葉」さん 現代芸術界優秀作家の認定

2023/12/30 00:01(公開)
絵言葉さんの作品「光との逢瀬」㊤、「才能の寄せ植え」
 軽度の発達障害がある豊橋在住の作家「絵言葉」さん(28)が、東京・羽田空港駅で開かれた展示会「第3回 Art Collection in HANEDA」(10月30日~11月15日)に色鉛筆画を出品した。主催の実行委員会から「Lift現代芸術界優秀作家」の認定を受けた。「障害があってもアートの分野で活躍できることを広く知ってもらいたい」と話す。

 絵は幼少時から独学で描いていた。一時は服飾業界を目指して専門学校で学び、ファッション画のコンクールで受賞したこともある。卒業前に診断を受け、障害があることが分かった。現在は「AJクリエイト(前・あいち芸術福祉)」を通じて、名古屋市の「アイアール」にアーツ雇用で所属する。
 本格的に絵を始めたのは約3年前。友人からの言葉や作品の評判が良かったことなどが背中を押したという。昨秋に障害者アートのオンラインギャラリー「アートの輪」に登録、以降、複数の障害者アート団体に登録している。
 SNSで作品発表をしながら、東京の「開花展」が開くグループ展に2度出品。そんな中、羽田空港の展示へのオファーが舞い込み参加、選考で出品者30人のうちの一人に決まった。
 手掛けるのは、身近な植物やタロットカードなどを題材とした幻想的な心象画。ペンで輪郭を描き、色鉛筆や絵の具などを重ね塗りして複雑な色味を出している。
 羽田空港に出したのは太陽をモチーフにした「光との逢瀬」。天照大神などもイメージし、いろいろな色で「白」を作り出した。また、今年開かれた「第3回とよはしみんなのまちなか絵画展」には彩りの美しい「才能の寄せ植え」を出品。こちらはスポンサー賞を受け、今月3日に「こども未来館ここにこ」で表彰されている。
 憧れの画家は豊橋出身の故松井守男さん。「自伝を読んで感動した。自分も豊橋から文化を発信したい」と語る。「ストレス社会の中、絵を見ることで気持ちにゆとりを持ってほしい。障害があっても発表の場、働く場があることを伝えたい」と話す。
【田中博子】
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