豊橋田原ごみ処理施設の起工式

2024/01/29 00:00(公開)
新しいごみ処理施設の完成イメージ(提供)
 豊橋市と田原市が2028年の供用開始を目指す「豊橋田原ごみ処理施設」の起工式が28日、豊橋市豊栄町の市資源化センターであった。両市関係者と施工事業者らで工事の無事を祈った。設計や施工から管理、運営までを民間事業者に委ねる公設民営手法を採用した。
 資源化センターの敷地東側に、2基のガス化溶融炉を備えた施設を新築する。1日の処理能力は普通ごみ約417㌧、粗大ごみ約14㌧。焼却余熱で作った電力などのエネルギーのほか、溶融スラグや合金素材を副産物として得られる。不適物の発生量が現在の施設より少なく、最終処分量の削減にもつながる。
 日鉄エンジニアリングを中核とする共同企業体と約419億円で工事請負契約を結んだ。公設民営手法「DBO方式」により20年の事業期間で運営する。
 新施設の整備運営は、国のごみ処理施設広域化に伴い14年に両市で合意した。28年度以降は2期工事で3号焼却炉がある東工場棟を解体。伐採枝や危険ごみなどの処理施設を豊橋市単独で建てる。さらに27年度以降は1~2号焼却炉がある西工場棟を機能停止する。
 一方、ごみ処理の広域化は25年度から。田原市の焼却施設「炭生館」では今後、市内のごみを一時的に集め、大型車で搬出するための中継施設を建設する。
 起工式では豊橋市の浅井由崇市長と田原市の山下政良市長をはじめ、日鉄エンジニアリングの石倭行人社長らが無事の完成を願った。
 浅井市長は「環境性に優れ、災害時にも威力を発揮する施設だ。工期の安全を願う」とした。
【加藤広宣】
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