横浜ゴム新城工場に農水省「つなぐ棚田遺産」感謝状

2024/02/09 00:00(公開)
感謝状を持つ速見工場長(中央左)=新城市の「横浜ゴム新城工場」で
 新城市の「四谷の千枚田」で、10年以上の保全活動を続ける同市野田の横浜ゴム新城工場に8日、農林水産省事業「つなぐ棚田遺産」の感謝状が贈られた。
 2022年度から始まり、棚田の振興などに貢献する企業や団体が選ばれる。今年度は感謝状に18団体、特別感謝状に5団体が選ばれた。横浜ゴム新城工場は08年から社員教育として生物多様性調査やビオトープの造成を続ける。近年は特定外来植物の駆除に取り組んでいる。地元の「鞍掛山麓千枚田保存会」が推薦した。
 贈呈式は工場であり、県新城設楽農林水産事務所の村山義仁所長が伝達した。速見健工場長は「四谷の千枚田は奥行きがあり、スケールの大きい棚田で景観も維持されている。未来の子どもたちに向けてつないでいきたい」と述べた。
 保存会長の小山舜二さんは、工場が稲作で出たわらを購入し、ビオトープでのツチガエルやヤマアカガエルなど希少種の保護に貢献していることを説明し、「千枚田がコースの一部になるパワートレイル大会の沿道清掃などに協力してくれている。積極的な社会貢献活動に感謝したかった」と説明した。
【安藤聡】
千枚田での特定外来植物の駆除作業(昨年9月)
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