元豊橋技術科学大学学長の榊佳之さんを招く「榊カフェ」が18日、豊橋市花田町の「いろは庵」で開かれた。6回目の開催で、今回のテーマは「健康と体質」。約20人が聴き入った。
榊さんは、人類の歴史を専門のゲノム解析の観点から紹介した。ホモ・サピエンスが20万年前にアフリカで出現し、6万~8万年前にアフリカを出て、ヨーロッパ、インド、東南アジア、極東から北米、南米へ広がっていったという。
直立二足歩行の獲得により、移動距離が広がり、手が使えるようになり、脳容量が増大、集団生活や火の使用、言葉の発明をもたらした一方で、乏しい食糧、さまざまな外傷、感染症に苦しんでいた。ところが「緑の革命」によって食糧の安定供給が可能となり、産業革命が物質生産性を向上させ、医学の発達で病気を克服した結果、世界人口はここ100年で急速に増加。1950年に25億人だったものが2011年には70億人に、50年には98億人に達するとされる。
一方で、飽食の時代にあってさまざまな病気の元となる糖尿病が一番多くなってきたこと、糖尿病の遺伝要因と環境要因の研究が進んでいることを紹介。「免疫系」「内分泌系」「神経系」のバランスが重要だと説いた。
榊さんは「これらのバランスを保つには、ストレスなく好きなことをして楽しんで生きることが大事です」と述べて会場を笑わせた。
【山田一晶】