東三河県庁と豊橋青年会議所は6月30日、「東三河eスポーツチャレンジ」を豊橋市駅前大通2の「エムキャンパス」と豊川市白鳥町の「イオンモール豊川」で開いた。東愛知新聞社など後援。
音楽に合わせて太鼓をたたく「太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル」や、個性あるキャラクターとその能力を使って戦う「オーバーウォッチ2」などのゲームなど、電子ゲームを街中でプレーする娯楽イベントの可能性などを検証する。
豊橋会場のゲーム体験ブースでは、子どもらが列を作り、各タイトルのプレーを楽しんだ。保護者らも一緒にプレーしたり、アドバイスしたりした。
AI画像生成体験があり、簡単に画像生成が楽しめるウェブサービスを利用できた。「金色のロボット」「女の子と花畑」などの絵の内容や雰囲気、タッチを指定すると、AIが数秒で作る。体験した人は「思った以上に想像に近いものが出てきて驚いたが、指示が難しい」と語った。
eスポーツとマーケティングを専門とする星城大学経営学部の堀川宣和准教授による講演「eスポーツからつながる学び」があった。eスポーツは若者が食いつきやすく、老若男女が楽しめるユニバーサルスポーツとしての可能性がある。社会が肯定的なイメージを持つことで、若くてITに詳しいデジタル人材の創出につながると指摘した。
ゲーム依存症など否定的なイメージがある。しかし、学生野球などを例に、そこで培った反射神経や集中力、コミュニケーション能力などが就職につながるエコシステムを形成することが大事だと訴えた。「将棋や野球のプロは依存症か。判断基準は生活に支障をきたすかどうか、本人ではなく周りが心配するかどうかであり、一生懸命やることは悪いことではない」などと説いた。県の委託を受けてゲーム体験などをセットアップした名古屋市の「BLUE BEES」鈴木良昭社長らとのパネルディスカッションもあった。
豊川会場では豊川市広報大使の小林拓一郎さんやプロゲーマー、動画投稿サイトのゲーム実況者をゲストに招いた大会形式の体験会があった。
東三河総局企画調整課の辻村要治主幹は「eスポーツを通して、多くの人がエムキャンパスなどの魅力に気付くきっかけになってほしい」とPRした。会場を担当する「BLUE BEES」の杉岡佳幸さんは「いろいろな技術に触れて、ゲーム以外にも興味を持って」と呼び掛けた。
【岸侑輝】