豊橋市の河合果樹園、無農薬ライム量産化に成功

2024/07/18 00:01(公開)
実を落とさないなど手間暇かけた栽培=河合果樹園で
 豊橋市中原町の果樹農園「河合果樹園」は、無農薬ライムの量産化に成功した。足掛け5年で栽培の課題をクリアしたことに加え、円安に伴う物価高で輸入品との価格差が埋まりつつある点も弾みが付いた。近く地元小売店でも店頭に並ぶ。
 農園温室の一角で5年前に「タヒチライム」の栽培を始めた。輸入品の主流「メキシカンライム」より実が大ぶりで、種がないのが特徴。
 バーではカクテルの風味付けをはじめ幅広く利用されているが、最近はレモンの替わりにサラダドレッシングの原材料やピザのトッピングなどにも利用されている。収穫から徐々に風味が豊かになり、抗酸化物質「レモンポリフェノール」も多く含まれる。
 河合浩樹代表によると当初、苗木3本から試験栽培を始めた。産地は熱帯など暑い国が多いため、気候や土壌との相性や難しいとされる生育状況や収穫時期の見極めなどを5年かけて分析したという。
 苗木は生育状況が最もいいとされる高さ2㍍以下を保つのに注力した。木の根は地中深く張らないようにし、成長前に実が落ちて木が伸びてしまうのを避けるよう工夫した。栽培と検証を繰り返して現在は通年栽培も可能になり、今年は苗木を約60本に増やし量産態勢に入った。
 国の統計では毎年2000㌧のライムを輸入する。国内での生産量は5㌧程度で消費の99%以上を輸入品に頼る。最近の円安に伴う物価高の影響で、輸入ライムも1個200円まで高騰。手間暇や栽培の難しさなどを背景に、高額商品だった無農薬の国産ライムとの価格差も埋まった。
 農園のインターネット通販の価格は1・5㌔入りで2900円(税込み、送料込み)。19日から市内小売店への販売も決まった。
 河合代表は「南国由来のかんきつ類だが、輸入品は保管上で農薬を使ってしまう。天候や管理方法などを磨き、さらな安定供給を目指す」と語った。
【加藤広宣】
無農薬ライムの量産化に成功した河合代表
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