豊川市教委は16日、名古屋大学豊川フィールドで「豊川海軍工廠(こうしょう)跡地見学会」を開いた。約40人が参加し、今の残る火薬庫や原料置き場、防空壕(ごう)跡などを見た。
毎年冬の時期に、名大の協力で開催する。ボランティアガイドが案内し、火薬庫では「湿度を防ぐために換気口が多くあった」と述べ、実際に数多くある換気口を確認した。原料置き場では「壊れた壁から空襲のすごさが伝わってくる」、防空壕では「空襲で避難した人が埋まって亡くなったとの記録が残っている」などと説明した。
他に当時は珍しかった水洗式トイレ、爆弾が落ちた跡のくぼみなども見た。跡地は森のようになっており、「海軍工廠があった時代は、整備されていた。終戦から約80年が過ぎ、大きく変わった」と解説した。
一昨年亡くなった祖父が海軍工廠で働いていたという、東京都北区から訪れた会社員の中里辰爾さん(30)は「祖父が働いていた場所を見たいと思い、会社を休んで来ました。建物の爆撃の痕跡などから、大変な場所で働いていたのだと感じました」と話していた。
見学会は来年1月18日、2月2日と22日も開かれる。いずれも午後1時から。予約・問い合わせは、平和交流館(0533・95・3069)へ。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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