今年の箱根駅伝で、立教大は10時間58分21秒で総合13位となり、目標としていた63年ぶりのシード権を逃した。豊川高校出身の安藤圭佑主将(4年)は「本気で10位以内を狙っていた。目標に届かず悔しい」と語った。
昨年の箱根駅伝予選会後、監督が不祥事で辞任。監督不在で新チームがスタートした。安藤主将はチームの練習メニューを考えるなど指揮官役を買って出たが、「不安しかなかった。自分の走りに集中できず、調子が上がらない日々が続いた」と振り返る。
4月にトヨタ自動車の髙林祐介監督が就任した。そこが大きな分岐点になった。「髙林監督から『自分の走りに集中して』と言われすごくほっとした。監督は練習の意図を細かく伝えてくれるし、僕らの意見も受け止めてくれる。安心して練習に取り組めた」と言う。
髙林監督は「調子が上向きのチームだった。立て直す気持ちは全くなく、対等な立場でコミュニケーション取ることに気を付けた」と振り返る。一方、これまでの学生主体の練習を見直した。ポイント練習以外は各自に一任されており、選手によって練習量にばらつきがあると感じていた。「自主性は維持しつつ、土台づくりをするために距離を走る練習に切り替えた」と話す。
6月に全日本大学駅伝初出場を決め、10月の箱根駅伝予選会はトップ通過。11月3日の全日本大学駅伝では初のシード権獲得の偉業を成し遂げた。そして迎えた箱根駅伝。往路は2区の馬場賢人選手(3年)らが力走し、往路は8位でゴール。シード権獲得が近づいたように思われたが、復路では9区の安藤主将が区間11位と巻き返せなかった。
それでも髙林監督は「本気で悔しがれた。一つになって目標に猛進できたことが収穫」と評価。安藤主将については「選手との通訳になってくれた彼がいないのは考えられない」と話した。安藤主将は「ここまで成長できたのは監督のおかげ」と感謝した。
4月から一般企業で働く予定。「駅伝での経験を生かして、社会でも活躍したい」と誓った。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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