豊橋球場グラウンドで発掘調査が進められている吉田城跡の武家屋敷地について市は24日、報道向け現地説明会を開いた。
2024年4月1日に調査を開始。「吉田藩士屋敷図」(1847年)などの資料を元に、吉田城内の武家屋敷約150軒が並ぶ屋敷地を調べている。球場マウンド下にあったとされている「奥村曽部衛門邸」(120石)など中級から上級藩士の5邸と、それぞれの屋敷に面する裏袋小路を含む5300平方㍍。屋敷地のこの規模の調査は珍しいという。
弥生時代の土器や8世紀頃の渥美郡衙(ぐんが、役所)として使われていた頃の掘立柱建物や井戸などの遺構が見つかった。一帯が地方行政の要地として受け継がれてきた証しといえる。
中世頃の山茶わんや土師質土器などが見つかった。大坂城で出土したものと類似している犬の土人形もあり、大坂から持ち込まれたらしい。
武家屋敷の遺構は幅約3㍍の裏袋小路の側溝を中心に、井戸や地下室、貯水槽などが多く見つかった。特に「斉藤太郎左衛門邸」では池の遺構があった。三河地方では初めての確認で、全国的にも同時期の同様の遺構に関する調査例は少なく、貴重な例という。
市文化財センターの岩原剛所長は「出土品の分析などが進めば当時の藩士の暮らしぶりなどが見えてくる」と語った。
新アリーナ計画の契約解除手続きに伴う工事の中止で現範囲以外の調査は未定となっている。記録保存後は埋め戻される可能性が高い。
一般向け現地説明会は2月1日午前10時から。駐車場に限りがあり、公共交通機関の利用を勧めている。
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1988年生まれ。三重県津市出身。
地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
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