「生存者バイアス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 簡単に言えば「成功した人の話ばかりが目につき、それが唯一の正解だと思い込んでしまうこと」。
たとえば、戦時中の戦闘機の話が有名だ。無事に帰還した戦闘機を調査し、被弾の多かった箇所を補強しようと考えた。しかし、それは間違いだった。本当に補強すべきだったのは、帰還できなかった戦闘機が被弾した部分だったのだ。このように、成功者の話だけを聞いて「こうすればうまくいく」と思うのは、視点が偏っている可能性がある。
僕は元Jリーガーだが、僕がやってきたことすべてがプロになるために必要だったかは分からない。むしろ、僕がA型で末っ子だったからこそ、僕の道がうまくハマっただけかもしれない。別の性格、別の環境の人が同じ道を歩んでも、同じ結果にはならない可能性が高い。
よく「この努力をすれば成功する」「この方法が正解だ」と語る人がいる。確かに参考にはなる。でも、それをそのまま自分に当てはめるのは危険だ。大事なのは、「自分に合っているかどうか」だ。たとえ、それを語っているのが久保建英だったとしても。
結局のところ、自分の人生は自分で決めるしかない。誰かの成功談に乗っかるだけでは、自分で選んだ道とはいえないし、何かあったときに責任を取れない。だからこそ、大事なのは「自分がどう感じるか」。成功者の話を聞くのはいいが、それをうのみにせず、「自分ならどうするか?」を常に考えることが大切だ。
とはいえ、多くの人の話を聞くこと自体は非常に重要だ。さまざまな視点を知ることで、自分に合ったやり方が見つかる可能性が高くなる。だから「学ぶこと」と「盲信すること」はしっかり分けて考えるべきだろう。
成功への道は一つじゃない。自分で選び、自分で決める。その積み重ねが、本当に意味のある成長につながるのだと思う。
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