豊川市は25日、同市平尾町の県立豊川特別支援学校と、「特定福祉避難所」の協定を結んだ。3月下旬に災害時の避難所として指定し運用を始める。特別支援学校が1次避難所に指定されるのは県内初という。
市では老人福祉施設や障害者支援施設など15カ所を福祉避難所に指定しているが、いずれも地域にある1次避難所に行き、そこで過ごすのが難しいケースに限り、避難することができる。最初から避難できる場所が必要と昨年5月、同校の保護者から市へ2件の要望書が出され実現した。
避難場所は教室の一部を使う。避難できるのは同校の在校児童・生徒とその家族。例外として卒業間もない児童・生徒とその家族も利用できるようにする。一般の避難所と比べてプライベートを確保しやすくするよう工夫するほか、トイレの数を増やす。避難所で必要になる食料や備品は市が用意し、運営は保護者、市の職員、教員が行う。
調印式が市役所であった。成瀬通彦校長は「障害を持つ人の中には、初めて行く避難所になじめず、大声を出したり、寝られなくなるケースもある。これを回避するため、普段から通っている学校に避難できる価値は大きい」と話した。竹本幸夫市長は「避難所に行きたくても行けず、自宅で過ごす人もいる。とてもありがたい」と感謝した。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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