豊川市八幡町の金属工芸作家、下山末治さん(74)が神話をモチーフにした銅板レリーフ「国譲り」(縦67㌢、横80㌢)を、島根県の出雲大社に今月中に奉納する。この縁を取り持った同市国府町の大社神社で5日、奉納式があった。
古事記の物語の一つで、大国主命と大物主神が語り合うシーンを表現した。大国主を人の姿で、大物主を球体で表し、荒々しい波と雲を背景にして、神が対話する場面をドラマチックに演出した。厚さ0・8㍉の銅板を表と裏からたたいて立体的にした。
下山さんは2020年に大社神社へ「アマビエ象」を奉納した。この縁で鈴木忍宮司(53)と知り合った。今回の作品は、出雲大社にある象の写真をベースに作っており、その写真を鈴木宮司が手配した。下山さんが描いた下絵を出雲大社の宮司に見せたところ気に入り、「ぜひうちへ飾りたい」の声がかかり、奉納することが決まった。
本来は大社神社へ奉納する予定だったことから、それに変わる大国主命と因幡の白ウサギをモチーフにした作品を制作する。大社神社は、出雲大社から大国主命を分祀して建立されており、二つの神社は関係がある。
下山さんは、高等技術専門校の指導員を長年務め、2013年の退職後に作家活動を始めた。これまでに半田市美術展の教育委員会賞などを受賞している。「3年間かけて作り上げました。出雲大社に奉納できるのは光栄」と話した。
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1973年生まれ、豊川市出身。建設業界に勤務後、96年に入社。2022年から豊川市を担当している。趣味は美術館巡り。ポッドキャストでラジオを聞くのも好きで、さまざまな番組を楽しんでいる。
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