豊橋、田原、湖西の3市が漏水調査をJ21に共同発注 衛星画像とAI活用で時短と人的コスト削減見込む

2025/08/29 00:00(公開)
写真:衛星による調査のイメージ図(提供)

 豊橋、田原、湖西の3市は、衛星画像とAIを活用した漏水調査業務を、豊橋市小畷町の「ジャパン・トゥエンティワン(J21)」に共同発注する。業務期間は来年2月27日まで。漏水調査にかかる時間の大幅な短縮や人的コストの削減が見込まれる。

 

 同社が正規代理店となっているイスラエルのベンチャー「アステラ」社が開発した「アステラ・リカバー」を使う。

 

 人工衛星から発するマイクロ波を地下3㍍まで浸透させ、水質により異なる反射特性から水道管の漏水状況を検知する。漏水は周囲の土砂を含んでいるため、水道水と区別できる。

 

 従来は水道管の敷設年数などから漏水可能性の高い地域を選定し、人を派遣して感知器などで調査していた。アステラ・リカバーを使うことで調査すべき範囲が事前に絞れるため、労力が従来の10~20%にまで抑えられる。

 

 水道本管の総延長などにもよるが、他市の事例では調査費用も年当たり10%程度の削減につながったという。

 

 豊田市が2021年に国内で初めて採用し、現在は全国で200以上の水道事業体が導入している。今回の3市も国の「新しい地方経済・生活環境創生交付金(デジタル実装型)」を活用。共同発注により事務負担の軽減や広域連携に対する技術力の向上を図る。

 

 J21は「衛星データ利活用の最大の利点は、広域を一括で解析できる点に尽きる。水道行政も広域化というテーマに取り組んでおり、フィットすると思う」などとコメントしている。

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岸侑輝

 1988年生まれ。三重県津市出身。
 地元で数年間地域紙の記者を務めた後、某ゲーム会社で企画の仕事などを経験。新型コロナウイルス禍で紆余曲折あって豊橋市で再び地域紙の記者に。地域の人に地域の良いニュースを伝えたい。
 趣味は一口に言うとゲーム。著名なタイトルをすべて網羅しているわけではないが、コンシューマーはファミコン時代から「ドラゴンクエスト」などを親しんでいる。ジャンルは問わず、環境としてはオンライン、カード、ボード、テーブルトークなど手広くプレーしている。
 好きなものは甘いもの。犬派。写真は実家の猫。

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