来年元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選を兼ねた「第65回中部・第55回北陸実業団対抗駅伝」が9日、田原市の7区間80・5㌔で行われ、中部はトヨタ紡織が3時間54分00秒で2連覇を果たした。同市を練習拠点とするトヨタ自動車は57秒差の2位で2年ぶりの王者奪還はならなかった。北陸はYKKが4時間00分12秒で優勝。中部は上位7チーム、北陸は上位2チームが全日本の出場権を獲得した。
雨が降るなか、午前9時にランナーたちが一斉にはなとき通りをスタートした。トヨタ自動車は1区の佐藤敏也選手が首位と4秒差の区間4位で滑り出し、2区のサムエル・キバティ選手が同2位の好走で首位に立った。しかし、3区で地元出身の吉居大和選手が中盤でトヨタ紡織で新城市出身の浅井皓貴選手に逆転され、3位に後退。4区の湯浅仁選手が区間2位、5区の野中優志選手が区間賞で持ち直し2位に浮上したが、6区の内田隼太選手が区間8位とブレーキ。7区の西山雄介選手も首位を捉えることはできなかった。
吉居選手は2位と1秒差でたすきを受け取ると、序盤は力強いピッチを刻んでいった。だが雨が強くなった中盤から「脇腹が痛くなった。差し込みのような感じ」で徐々にペースが落ちた。前回は区間8位で「昨年、今年と良い走りができず申し訳ない。今年は体も万全で自信を持って臨めたのに、練習でできていたつもりになっていた」と肩を落とした。
地元でのレースに「応援してくれる人がたくさんいる中で、良い走りをしたい気持ちが強い。来年こそは地元で皆さんと一緒に優勝したい」と話した。全日本実業団対抗駅伝に向け「しっかり準備して今年こそは挽回の走りで優勝したい」と意気込んだ。
Aメンバーで最年長の西山選手は「トヨタ紡織の羽生拓矢選手に引き離されてしまい、悔しい結果となった。優勝を逃したのはあってはならないことだ」と厳しい表情で語った。熊本剛監督は「2年連続で優勝を逃し、私の指導力不足だった」と陳謝。その上で「ニューイヤー駅伝で優勝するしかない」と2年ぶり5回目の日本一を誓った。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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