豊橋市民愛市憲章推進協議会は「市民の日」(11月11日)に合わせ、豊橋市役所講堂で式典を開いた。市民から選ばれた「一日長」6人が市長や市議会議長などの職務に就いた。
本郷中学3年の稲田凌さんは、一日市長に就いた。市長執務室で市長印を使って決裁書に押印する体験をしたほか、市動物愛護センターを見学した。
稲田さんは仙台市出身。長坂尚登市長に対し「訓練の回数が少なくなると防災意識が薄れる。回数を増やしてほしい」と話すと、長坂市長も同意し、自助の重要性を説いた。
市長の椅子について「いろいろな人が座ってきたんだろうなという、歴史の重みを少し感じた。市長に直接会って話を聞くのはこれまで一度もなかったので、すごく良かった」と感想を語った。
一日商工会議所会頭は私立豊橋中央高校の高橋大喜地さん(3年)が就いた。今夏の甲子園を沸かせたエースは、出迎えた職員らに対し、あいさつ代わりに得意のアントニオ猪木さんの顔真似ポーズを見せた。
この日は三河港と関連施設を視察。ポートインフォメーションセンターでは、自動車港湾として地域経済を支える同港の役割を学んだ。メルセデス・ベンツ日本の新車整備センターも訪ね、日本一の輸入車港湾の実力を肌で感じた。
高橋さんは「地域経済の一端を見られた。車が好きなので視察は興奮した」と喜んだ。神野吾郎会頭は「地域経済を知り、将来に生かしてほしい」と期待した。
一日警察署長に委嘱されたのは豊橋創造大学短期大学部2年の高村弓さん。昨年11月一日警察署長に委嘱された先輩の森田葉月さんの活動を見て「かっこいい」と憧れ立候補した。警察官に興味があるという。
清永芳弘署長から委嘱状を受け取った高村さんは「街の安全を守れるように市民の皆さんのために精いっぱい活動したい」と意気込んだ。
豊橋駅東口ペデストリアンデッキで、警察官募集のポケットティッシュなどを約100個配り、魅力をアピールした。その後、豊橋駅前交番で施設や管内の情勢の説明を受け、豊橋公園内の殉職慰霊碑の見学などをした。
豊橋市住みます芸人の「ブロードキャスト!!」吉村憲二さんは一日郵便局長を体験した。豊橋郵便局の局長室で辞令を受け、伊藤誠浩局長とともに庁舎内を回って郵便の仕組みを見学した。
ロビーで利用客に記念品を手渡したほか、地元の悟真寺幼稚園の年長児が家族らに宛てて書いたはがきをポストに入れるところに立ち会った。また、園児と一緒に日本郵政が開発した「MEKIMEKI体操」にも挑戦。子どもたちと笑顔で体を動かした。
「普段使っている局の裏側を知ることができ、業務の大変さが伝わった。年賀状の良さも感じ、出したい気持ちになった」と語った。
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