明治神宮野球大会が19日に閉幕し、今年の高校野球の公式戦がすべて終わった。東三河勢では豊橋中央が大躍進。夏の県大会をノーシードから勝ち上がり、豊橋市内の高校では74年ぶりに夏の甲子園大会に出場した。YouTubeで県内のアマチュア野球情報を発信する元球児で「ヨゴスポーツ」の余語充さんが今年の県内の高校野球界を振り返り、注目選手について語った。
今夏は豊橋中央や名古屋たちばなが躍進した一方で、4年ぶりに「私学4強」と呼ばれる中京大中京、享栄、東邦、愛工大名電の強豪校が8強にそろった。余語さんは「誉や至学館のように、10年に一回くらいセカンド私学が四強を倒すことがある。今年の豊橋中央はまさにそれだった」と振り返る。
豊橋中央の快進撃について、余語さんは「漫画みたいなストーリー」と語る。主戦の髙橋大喜地投手と松井蓮太朗捕手は小学4年からバッテリーを組み「打倒私学4強」を掲げ、強豪校からの誘いを断って同校に入学した。「地元の選手中心で強豪校を次々と倒した。歴史に名を刻んだチーム」とたたえた。
強さの理由について「潜在能力はあったと思うが、バッテリーの思いの強さが好結果につながった」と分析。「それに打線も応えてチーム全体で勢いのある雰囲気をつくっていた。強豪校を前に全くひるまなかった」と話した。
秋季大会では中京大中京が優勝し、明治神宮大会に駒を進めた。豊川は初戦敗退したが、皆川瑛翔投手が印象に残ったという。小牧市民球場で秋の県大会準決勝を観戦し「この時期に終盤に140㌔をコンスタントに出せるのは、県内でもトップクラス」と評した。豊川の投手陣については、「2人の好投手が抜けて戦力ダウンすると思ったが、卒業生の森福允彦さんの時代から投手の育成力はすごい」と目を丸くした。
一方で注目打者にも触れた。「一塁手の國立和之将選手、名前かっこよすぎる」と笑う。「打撃フォームも豪快で、名前と合っている」と印象を語った。また「捕手の上江洲由誠選手から盗塁は難しそう」と堅実さを評価。「豊川は楽しみなチーム」と総評した。
■ヨゴスポーツ
アマチュア野球情報を中心に発信するユーチューバー。2022年に小牧市出身の余語充さんと余語将馬さん、同級生で元球児の2人が立ち上げた。登録者数は約5000人。今夏は豊橋ケーブルネットワーク「ティーズ」の「HOTステーション」に出演するなど、活動の幅を広げている。来年度に小牧市内で軟式野球チームを立ち上げる予定。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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