今夏の甲子園に出場した豊橋中央高校野球部は7日、豊川市を拠点に活動する東三河唯一の女子硬式野球チーム「愛知三河ガールズ」を豊橋市の大山グラウンドで指導した。プロ野球「読売ジャイアンツ」から育成ドラフト3位指名を受けた捕手の松井蓮太朗さん、投手の髙橋大喜地さんら9人が講師となり、捕球動作や投げ方のこつを伝授した。
愛知三河ガールズとの交流は、約1年前に始まった。初代監督の平松宏隆さん(54)の息子が同校野球部の卒業生という縁で、昨秋に萩本将光監督に打診し実現した。「女子野球が脚光を浴びる機会が少ないと感じていた。野球の発展に少しでも貢献したかった」という萩本監督の思いもあり、昨年12月に1回目の野球教室を開いた。その後も、専用グラウンドがないガールズのために、毎週グラウンドを貸し出している。
この日、野球部はキャッチボールや守備、トス打撃などを指導した。女子部員とのキャッチボールで、松井選手は「どこに投げても良いから思い切って投げよう」と助言。守備練習では、捕手の捕球姿勢や送球までの流れを実演し、「投手の球を前で捕らずに、なるべく体の近くで捕ると送球までがスムーズになる」とこつを伝えた。指導後、松井選手は二塁送球で強肩を披露し、子どもたちを驚かせた。
指導を受けた豊川市立代田中学校1年の松原初楓さん(11)は、「捕手の動きを教わったので、今後の練習に生かしていきたい。将来は女子野球選抜の一員としてイチローさんと戦えるように頑張りたい」と目標を語った。
松井選手は「楽しそうにプレーしている姿を見て、野球の良さを再確認した。好きの気持ちを忘れずこれからも野球を続けてほしい」とエールを送った。
父母代表の豊田玄容さんは「ほとんど野球ができなかった選手も多かったが、昨年の豊橋中央との交流後、塁間を軽々投げられるまでになった子もいる。自分たちの練習もあるのに感謝しかない」と話した。
愛知三河ガールズは昨年4月に結成されたチームで、現在は豊川、田原、豊橋などの小学4年~中学2年の14人で活動している。
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1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
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