【蒲郡】「マドレーヌ祭り」をラリー三河湾で実現へ|洋菓子職人・壁谷玲子さんの熱い挑戦

2025/12/17 00:00(公開)
クラウドファンディングの協力を呼び掛ける壁谷さん=東海園で
クラウドファンディングの協力を呼び掛ける壁谷さん=東海園で

 蒲郡市出身で洋菓子職人の壁谷玲子さんは、「ラリー三河湾」(来年2月28日、3月1日)に合わせ、マドレーヌ発祥地のフランス・コメルシー市で行われる「マドレーヌ祭り」にちなんだイベントを、メイン会場となるフェスティバルマーケットで開く。マドレーヌを通して市内外の人に蒲郡の良さなどを伝える。

 

 壁谷さんは、2008年に子どもの時からの夢だった洋菓子職人になるため、パリの五つ星ホテルなどで修業した。現在は東京を拠点に関東や関西の百貨店でマドレーヌを含む洋菓子を販売している。18年にはコメルシー市公認マドレーヌ大使に就任した。

 

 「マドレーヌ祭り」はコメルシー市で2年に1回開かれる。地元の人が18世紀の衣装を身にまとい、パレードをしたり、マドレーヌを食べたりして、市の歴史や魅力を再認識する機会となっている。壁谷さんは19年に初参加して以降、抹茶やユズなどを入れたマドレーヌを振る舞ってきた。

 

 祭りの参加を通し「一つのお菓子でみんなが笑顔になって、地元の良さを話し合いながら楽しんでいる姿を蒲郡でも実現したい」と考えた壁谷さんは、21年に蒲郡市でも祭りを開こうとしたが、新型コロナウイルス禍で断念した。いつか実現をと思い構想を練り続け、今年から本格的に動き出した。

 

コメルシー市でのマドレーヌ祭り(提供)
コメルシー市でのマドレーヌ祭り(提供)

地中海に似た蒲郡の海辺で、アサリの貝殻使ったマドレーヌ提供

 

 市に相談し、11月に市ラリー三河湾推進室の小田将也さんから「ラリーと一緒に開催してみてはどうか」と声がかかった。ラリー三河湾で市は「日本のモンテカルロ」を目指しており、モンテカルロがあるモナコとフランスが地理的に近く、メイン会場周辺の海の景観が地中海に似ていることからこの提案が出た。

 

 当日は、会場で壁谷さんが焼き上げた出来たての3~4種類のマドレーヌや、蒲郡特産のアサリの貝殻を使ったマドレーヌを提供する。また、コメルシーの歴史紹介やワークショップ、クイズラリーなども企画している。子どもから大人までが楽しめるよう準備を進めている。

 

 多くの人と一緒にイベントをつくり上げ、成功させたいとの思いから、クラウドファンディングで資金を募っている。3000円から申し込める。マドレーヌ半年分などのリターンを用意している。資金は当日の運営などに活用する。

 

 壁谷さんは「2日間はマドレーヌを囲んで誰もが笑顔になれる、楽しめるイベントにしたい」と話した。

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林大二朗

 愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。

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