蒲郡市竹島水族館で、人気ライトノベル「負けヒロインが多すぎる!(マケイン)」とのコラボ企画は20日のスタートから1週間が過ぎた。県内外から多くのファンが足を運び、大好評となっている。企画を担当する職員の南優花さんは「想像以上に多くの人が来てくれて驚いている」と話す。
コラボは、作中第6巻で主人公「温水和彦」とヒロインの一人「焼塩檸檬」が同館でデートするシーンが描かれていることを受け、聖地巡礼に訪れるファンの期待に応えようと、水族館側が小学館に働きかけて実現した。
館内では、作者の雨森たきびさん、イラストレーターのいみぎむるさんや、主要キャラクター9人の紹介パネルを「まったりうむ」に設置。さらに、温水と焼塩のデートを追体験できるよう、作中に登場する水槽12カ所に2人のやり取りを再現したパネルを展示した。
また、キャラクター9人の特徴に似た生物の展示エリアには、いみぎむるさんが描き下ろした「SDキャラ」とともに、南さん手書きの解説文を掲示。「まったりうむ」では、焼塩と温水にちなんだ生物「レモンピールエンゼルフィッシュ」や「マナマコ」を集めた水槽、焼塩に焦点を当てたコーナーなども設けた。
そのほか、特別入館チケットとスタンプラリー台紙、オリジナルグッズとしてランダム缶バッジやアクリルスタンド(アクスタ)、クリアファイルなどを販売。隣接する「マリオンクレープ竹島水族館店」でも、同店では珍しいレモン味のコラボクレープを提供している。
南さんによると、20日から25日までの6日間で、ファンや一般客を含め通常の平日を上回る5244人が来場した。幅広い層のファンや親子がスタンプラリーを楽しんだり、紹介パネルや水槽の前で足を止め、じっくりと解説や生物を眺めたりする姿が見られた。
東京から訪れた男性ファン(27)は「原作を知っていてもいなくても楽しめる内容だった」と笑顔。岐阜県から来た小澤多槻さん(20)は「デートシーンをより身近に感じることができて、来て良かった」と喜んだ。
缶バッジやアクリルキーホルダー、クリアファイルなどは早々に完売。アクスタも一部を除いて売り切れるなど、予想を上回る人気ぶりとなっている。特にヒロインの一人「八奈見杏菜」のアクスタは初日で品切れとなった。グッズは来年1月中旬頃に再入荷を予定しており、期間終了後も在庫がある場合は販売を検討している。
クレープも好調で、同店の村上菜々店長は「初日はオープン前から行列ができた。今は注文のほとんどがコラボクレープで、反響を肌で感じている。推し活の一環として楽しんでほしい」と述べた。
南さんは「SNSでの盛り上がりも大きく、水族館に興味を持ってもらうきっかけになったのはうれしい。今しか見られない展示とともに、限定チケットやスタンプラリーも楽しんでほしい」と呼び掛けている。
企画は来年2月1日まで、休館日なし。コラボチケットは1800円。通常チケットでも入館可能だ。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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