京都市で先月21日に開かれた高校駅伝で、4年連続16回目の出場となった豊川女子は1時間10分24秒で20位だった。目標の8位入賞には届かなかったものの、谷凪紗選手(3年)らを中心に昨季を上回る走りのタイムで雨の都大路を駆け抜けた。
新チームが始動した昨春、臼井康善監督が選手たちに「過去最弱」という厳しい言葉を突きつけた。主力選手の平均記録は全国レベルに遠く、県予選の優勝ラインにさえ届かない。周囲からは「今年は県大会突破すら危うい」との声も漏れた。チームで唯一「都大路」を知る谷選手は「弱いと言われるのが悔しくて、毎日課題と向き合い、必ず見返す気持ちでやってきた」と振り返る。
チームメートたちは「凪紗に追いつけ」を合言葉に、汗を流してきた。蒲生悠桜選手(3年)もその一人だ。夏のトラックシーズンまでは中距離が専門だったが、駅伝に向けて長距離に本格転向した。「きつい練習メニューでも『大丈夫だから』と引っ張ってくれた。とにかく彼女の後ろをついて走り、力をつけてきた。おかげでここまで来られた」と感謝する。3000㍍走でタイムを1年前よりも23秒縮め、チーム内で谷選手に次ぐ実力者に成長した。
谷選手は「地元で応援される選手になりたい」と豊川に入学したが、1年時の記録はチーム下位。それでも「都大路で走ると決めて、必死に憧れの先輩たちについていった」。2年生で唯一都大路に出場し、3年夏には3000㍍のインターハイに出場した。佐藤優乃花選手(3年)は「最初から速い選手ではなかった彼女が頑張っているのだから、私も頑張らなくてはという思いが常にあった。そのおかげで成長できた」と話す。
今大会の順位は昨年の15位を下回る20位だったが、タイムは昨年を18秒短縮した。1区の谷選手が14位で好スタートを切り、続く蒲生選手も順位を一つ上げた。臼井監督は「2区終了時点で8位との差が約15秒。本当にいい仕事をしてくれた」と評価した。谷、蒲生の両選手は大学で競技を続ける。陸上競技に終止符を打つ佐藤選手は「きょうはやり切れた」とすがすがしい表情。2人には「3年間お疲れさま。一緒に走らせてくれてありがとう」と声をかけ、蒲生選手は「この仲間がいなかったら、本当にここまで来られなかった」と話していた。
臼井監督は「3年生は本当によく頑張った。次のステップでも期待しています」と激励した。下級生には「全国で戦える選手になって、もっと上位に入れるよう成長してほしい」と来季の巻き返しを促した。
購読残数: / 本
1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。
週間ランキング
日付で探す