【蒲郡】戦時下の「隠された大災害」に迫る 市博物館で三河地震の企画展 1月10日から開催

2026/01/09 00:00(公開)
企画展をPRする博物館職員=蒲郡市役所で
企画展をPRする博物館職員=蒲郡市役所で

 蒲郡市博物館は、三河地方南部を中心に発生した「三河地震」(1945年1月13日)に焦点を当てた企画展「三河地震と戦争と-体験談から迫る『隠された大災害』」を10日から開催する。2月23日まで。

 

 三河地震は安城市や西尾市、幸田町の西三河南部の比較的狭い範囲で起き、死者2306人、全壊家屋7221棟、半壊1万6555棟と甚大な被害をもたらした。当時は太平洋戦争中だったため、軍部が国民の士気低下を防ごうと情報統制したことで資料が少なく、「隠された地震」ともいわれている。

 

 蒲郡市も被害に遭い、中でも形原地区の被害が最も大きかった。1977年には形原の人々が中心となり、形原神社境内に慰霊碑「わすれじの碑」が建立され、後世に地震の恐ろしさを伝えている。

 

形原神社境内にある「わすれじの碑」
形原神社境内にある「わすれじの碑」

被災者の証言描いた体験画37点並ぶ

 

 博物館では、これまでも災害や戦争の歴史に関する企画展で三河地震に触れてきた。今回は、昨年に戦後80年を迎えたことや、今後懸念される南海トラフ地震への防災意識向上を図る目的で、改めて三河地震に焦点を当てた。

 

 企画展では、市内で被災した6組への聞き取り記録を元に描かれた体験画37枚などを展示する。これらは、2005年に名古屋大学地震火山防災研究センターが出版した書籍「三河地震60年目の真実」の制作過程で描かれたものだ。当時、名大で制作に関わった関西大学の林能成さん、兵庫県立大学の木村玲欧さんの協力で展示が実現した。

 

 期間中は関連イベントも開催する。17日午後1時半からは、名古屋地方気象台地震津波火山防災情報調整官の大西星司さんを招いた講演会がある。18日午後1時半からは、形原地区の有志でつくる「形原五七巳午会紙芝居同好会」による三河地震紙芝居劇場を開く。

 

 入場無料。月曜と第3火曜は休館(祝日は開館)。開館時間は午前10時~午後5時。

展示される体験画=出典「兵庫県立大学・木村玲欧、関西大学・林能成 提供」
展示される体験画=出典「兵庫県立大学・木村玲欧、関西大学・林能成 提供」
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林大二朗

 愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。

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