蒲郡市の形原地区住民有志でつくる「形原五七巳午会紙芝居同好会」は18日、市博物館で三河地方南部を中心に発生した「三河地震」(1945年1月13日)を題材にした紙芝居劇を披露した。
三河地震は安城市や西尾市、幸田町の西三河南部の比較的狭い範囲で起き、死者2306人、全壊家屋7221棟、半壊1万6555棟と甚大な被害をもたらした。蒲郡市内も被害に遭い、形原地区は被害が最も大きかった。
同会は2006年、市立形原中学校の同級生らで結成。紙芝居は当時を知る住民への聞き取りをもとに制作し、震災後70年にあたる15年に完成させた。以来、市内各地で披露し、地震の恐ろしさを後世に伝えている。
現在、同館では企画展「三河地震と戦争と-体験談から迫る『隠された大災害』」(2月23日まで)を開催している。今回は関連イベントとしての依頼を同会が快諾し、上演が実現した。
この日、メンバーの牧原重夫さん(84)と尾崎嬉子さん(84)、杉本愛二さん(84)、田中伸子さん(83)は、紙芝居を通して来場者50人に、がれきの中から救出された男児のエピソードや、天井のない小屋で一夜を明かした過酷な状況、その後の復興の歩みなどを紹介した。
劇を見た松田いろはさん(10)は「三河地震について知ることができた」と話した。尾崎さんは「後継者を考える中で、若者にも今後、地震の恐ろしさを伝えていってもらいたい」と語った。
また、市ホームページ内の「視聴覚ライブラリー」では、体験談をまとめた「わすれじの記」が公開されている。
「わすれじの記」は1977年、被害の大きかった形原町の人々を中心に、被害を後世に残そうと克明に記録された。市は南海トラフ地震への懸念が高まる中、これらを通じて市民に地震を身近に感じてもらい、防災意識の向上につなげたい考えだ。
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愛知県蒲郡市生まれ。2020年、地元蒲郡が好きで東愛知新聞社に入社。同年から蒲郡担当、市政や地域行事、文化など全般を取材。ドローンを使って東三河の名所を空撮したルポ「大二朗記者の空からの訪問」を不定期連載。これまで、三河大島や三河国分尼寺跡、日出の石門などを空撮してきた。ドローン技術向上のため、国家資格「一等無人航空機操縦士」を24年に取得。読者の皆さんが楽しんでもらえる記事と記憶に残る写真を掲載できるよう、日々、頑張っていきます。
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