【連載】籔内の学生紹介ファイル〈15〉国内外に東三河ファンを ドイツで特産品販売へ |狩野来実さん(名城大2年)

2026/01/22 00:00(公開)
春日井製菓主催のイベント「おかしなサマースクール」で司会を務める狩野さん
春日井製菓主催のイベント「おかしなサマースクール」で司会を務める狩野さん

 東三河エリアで地域企業や街づくりに関わる学生が増えてきている。今回注目したのは、名城大学外国語学部国際英語学科2年の狩野来実(くるみ)さん(19)。豊川市の製造業でのインターンシップから、豊橋市のまちなか活性化センターでの活動まで、地域に深く根を下ろしながら、その視線は海外へと向いている。

 

 狩野さんの活動の原点は「土地に住む人や文化を知ることへの探究心」だ。現在は、大学の社会課題解決プログラムへの参加をきっかけに、豊川市の地域企業での長期インターンシップや、豊橋のまちなか活性化事業に取り組む企業でのアルバイトも始めた。空き家調査やイベント運営など、活動の幅は広い。

 

 「東京に行くと息が詰まることがあるんです。立ち止まれなくて、のんびり景色も見られない。逆に、自分のペースで過ごせる『余白』こそが東三河の魅力だと気づきました」

 

 豊川市で育ち、高校は豊橋市へ通った狩野さん。外の世界を見たからこそ、地元の「住みやすさ」や「人の温かさ」という価値を再認識した。「東三河を都会のように栄えさせたいわけではなく、この街の良さを理解してくれる『ファン』を増やしたい」と、狩野さんは言葉に力を込める。

 

 しかし、最初から自信を持って活動できていたわけではない。学生起業家や経営者が集まる場に初めて飛び込んだ際は、未知の世界への恐怖と不安でいっぱいだったという。「大人の正解が分からず、自分の意見は的外れなんじゃないかと怖じ気づいていました。イベントの司会を務めるなど、やることが多すぎて頭がパンクしそうでした」 社会人の方と話す上で視野が狭いと感じたのは、「学生の自分にはビジネスとしての実現性への知識が足りていない」こと。同時に、恐れずに自分のアイデアを話せば、社会人は真剣にフィードバックを返してくれることにも気づいた。「以前はネットの情報でしか企業を知りませんでしたが、直接対話をすることで、大人のリアルな考えや熱量に触れられるようになりました。今では、意見を交換して話が盛り上がる瞬間が一番楽しいです」

 

 多くの出会いを通じて成長した狩野さんの次なる挑戦は、ドイツへの交換留学だ。単なる語学留学にとどまらず、現地で「東三河の特産品を販売し、海外への輸出可能性を探る」というプロジェクトを構想している。「2025年は、今までと全く違う世界が見えた転機の一年でした。次は、国内に向けていた視点を海外に広げ、自分の可能性を試してみたいです」

 

 東三河の「住みやすさ」を愛する彼女が、ドイツの地でどのような地域の魅力を発信してくるのか。狩野さんの挑戦は、東三河と世界をつなぐ新たな架け橋になるかもしれない。

 

主な活動歴 

 大学1年次秋=名城大学主催「チャレンジ支援プログラム」への所属▽大学2年次=豊川市シンニチ工業でのインターン開始▽東三河のプログラム「火-Okoshi」参加▽豊橋まちなか活性化センターでの活動

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籔内龍介(やぶうち・りゅうすけ)

Lirem創業者。2000年1月11日生まれ。山口県宇部市出身。2020年3月、宇部工業高等専門学校を卒業、同年4月、豊橋技術科学大学3年で編入、在学中の2021年10月にLiremを設立して代表取締役に就任。現在は起業家支援事業や事業会社のイノベーション促進に向けた研修プログラムを提供する。「火―Okoshi」も運営する。

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