田原市とNPO「人と道研究会」は21日、半島防災の必要性とそのあり方を考える「渥美半島防災サミット」を崋山会館で開いた。基調講演を踏まえたパネルディスカッションでは、被災後の「陸の孤島」化に備えた自助や共助のほか、信号なしで半島を通過できる新たな道路整備の必要性について意見交換した。
パネルディスカッションは「半島防災の確立に向けた取り組み」をテーマに行われ、山下政良市長と市内の道の駅を運営する長神利行氏らが登壇。能登半島地震の被災地や南海トラフ地震で深刻な被害が予想される高知県室戸市の植田壮一郎市長らも参加した。
国が昨年3月に示した南海トラフ地震被害予測によると、市内は震度7の地震と発災後11分以内に最高22㍍の津波が想定される。物資輸送は隣接する豊橋市からの陸路のほか、国や県との連携で海上や空輸なども想定した体制構築を目指す。
山下政良市長は「豊橋方面への主要道路が限られるなか、まずは自助と共助で耐え抜くことが欠かせない。その上で津波防潮堤と信号のない新たな道路網などハード整備の重要性を国や県と共有したい」と訴えた。
さらに「道の駅伊良湖クリスタルポルト」(同市伊良湖町)を被災後の防災拠点とし、道路啓開などにつなげる必要性も挙げた。
長神氏は道の駅の運営のほか、伊良湖クリスタルポルトを拠点としたまちづくり組織の代表として観光客を対象とした防災対策の取り組みを紹介した。同駅は国の「防災道の駅」に指定されておらず、長神氏は「事業復旧計画や行政機関などとの訓練を重ねる一方で、指定駅の『道の駅とよはし』の応援が可能かなどを検討したい」と述べた。
基調講演では筑波大学の石田東生名誉教授(交通政策)が半島防災と復興に欠かせない道路網の重要性を説いた。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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