民間公募で「豊橋市まちなか図書館」の初代館長を務めた種田澪館長が今月末の任期満了に伴い退任する。22日、東愛知新聞の取材に応じ、5年間を振り返った。この日はトークイベントの番外編で来場者へ5年間の感謝も示した。
NHK職員時代は仙台放送局を経て東京制作局に勤務した。ディレクターとして「ドキュメント72時間」「クローズアップ現代+」などの番組を手掛けた。結婚と出産を機に2021年3月、夫繁人さんの兄が事業を営む豊橋市へ移住。同年11月開館に先駆け、市が公募したまちなか図書館長に選ばれた。
5年を振り返り「最初はまちや人を知ることから始めた。行政特有の組織形態を踏まえ、やりたいことと歯車がかみ合い出した。最後の2年間は特に充実した」と満足そうに語った。
就任当初に掲げた目標は二つ。利用頻度が少ない若者や働く社会人の掘り起こしと、来館者同士が交流できる「人の交差点」としての機能だ。
開館3年9カ月で来場者数は200万人を超えた。21年1月に始まったトークイベント「館長がいま会いたいひと」は今月で40回となった。
「映像など視聴覚資料やイベントなども図書館の守備範囲と分かった。トークでは人が持つ活字にならない情報を共有でき、ライブ開催で参加者とのつながりもできたと思う」と話した。
管理職としては「職員の異動サイクルを踏まえ、持続可能な組織づくりの重要性を痛感した。試行錯誤して音読や『ブッククラブ』のような継続イベントを構築できた。図書館の果たすべき役割も再認識できた」と振り返った。
今後は公共での経験と民間の視点から地域と関わりたいという。「図書館長としては施策や行事として具現化した。複雑化する社会で、行政だけでは解決できない課題に取り組める自立した組織運営に携われた」と結んだ。
この日はトークイベント「館長がいま会いたい人」で、やしの実FMの「よっちゃん」こと渡辺欣生さんと「モエモエ」こと原田真弓さんの人気パーソナリティーを最終回のゲストに迎えた。トーク後は番外編として種田館長に2人のパーソナリティーが聞き役となり、5年間の活動を振り返った。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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