「ここの空気が一番好き」 俳優・珠城りょうさん、蒲郡で郷土愛語る

2026/04/20 00:00(公開)
蒲郡愛を語る珠城さん=蒲郡商工会議所で
蒲郡愛を語る珠城さん=蒲郡商工会議所で

 「蒲郡観光交流フェア」が29日、蒲郡商工会議所で開かれた。蒲郡市出身の俳優で観光大使を務める珠城りょうさん(37)による特別講演会が行われ、珠城さんは飾らない言葉で郷土愛を語った。

 

 宝塚歌劇団の月組トップスターを務め、現在はTBSドラマ「VIVANT」やNHK大河ドラマ「べらぼう」など多くの作品で活躍中だ。都会で多忙な日々を送る中で「蒲郡に帰ってくるとすごく時間の流れがゆったりしている。高い建物があまりないからこそ空が広く、緑が豊かに見える。その自然を温かく感じ、穏やかな気持ちになる」と笑顔を見せた。幼少期に竹島園地内の通称「タコ公園」(竹島開発公園)で遊んだ思い出や家族で出かけた潮干狩りではあまり貝が取れなかったエピソードを披露し「こつを教えてほしい」と、会場の笑いを誘った。

 

 舞台の稽古場には特産の「蒲郡みかん」を差し入れることもあるという。老舗「一色屋」のせんべいが大好物で土産にお薦めだと話した。最近ではご当地グルメ「ガマゴリうどん」に、製油メーカー「竹本油脂」のラー油を入れて食べて、そのおいしさに感動したと明かした。

 

 また「出身を聞かれて『名古屋?』と言われると、『名古屋じゃないんだよな』とプライドが出てしまうのは『三河あるある』ですよね」と話した。そして「ここの空気が一番好き。蒲郡出身の人間が芸能界で頑張っていることを覚えていてほしい」と結んだ。

 

 このほか、市などによる「蒲郡市観光まちづくりビジョン」の改訂報告なども行われ、参加者は街の将来像に熱心に耳を傾けていた。

 

 蒲郡市出身で俳優の珠城りょうさん(37)がこのほど、地元でのトークイベントに登壇後、本紙単独インタビューに応じた。観光大使を務める珠城さんは「地元の方々と直接交流するイベントはなかなかない。ファンの方だけでなく、地域の方々に活動を知っていただける貴重な場になった」と声を弾ませ、自身の原点や観光大使としての覚悟を語った。

 

 思い出の場所として真っ先に挙げたのは、国指定天然記念物「竹島」だ。「島全体が聖域のような空間。橋を渡り、鳥居をくぐると不思議と風が止まる。あの空気感に触れるだけで心が浄化される」と話す。幼少期には正月三が日に101段の階段を上った先で、社務所から振る舞われる甘酒を飲み「大人になった気持ちになった」と懐かしんだ。また、子どもの頃から親しんだ「竹島水族館」についても「タカアシガニが今も変わらず出迎えてくれることに安らぎを感じる。館長さんやスタッフの皆さんの努力がメディアで注目されているのは、本当に素敵なこと」と語った。

 

 古里を離れて暮らす今、改めてその価値を再認識しているのが「食」だという。「アサリのうま味が濃く、身も大きい。そんな良い食材が手軽にスーパーで買えていた幸せは、外に出て初めて気づいた」と振り返る。お気に入りは祖父母との思い出が詰まったうどん店「やをよし」のメニューだ。「大きな穴子の天ぷらに感動した記憶がある」と懐かしんだ。都会では手に入りにくい「金トビ志賀」の冷や麦を「無性に食べたくなる」と語る。仕事の現場には、自ら選んだ「ぎゅっと搾った蒲郡みかんジュース」(JA蒲郡市)を差し入れすることもあるそうだ。

 

 2025年には三河湾健康マラソン大会にゲスト出演した。「自分の振る舞いが市のイメージにつながるので責任が大きいと感じる。地元の売りを以前より強く意識するようになった」と表情を引き締める。伝統の「三河木綿」について独学で勉強を重ねているが、竹島水族館の魚は「まだなかなか覚えられていない。これから頑張ります」と苦笑する。

 

 「蒲郡まつりの花火はとてもきれいで、食もおいしいし、もっと知られてもいいのになと思う。商店街が閉まりつつあり寂しいが、農業や子育てをする環境として当たり前が続いてほしい」と思いを語る。「拠点が蒲郡ではないからこそ、自分から『こうしたい』と発信し、市の方々とコミュニケーションを取ることが大切だと実感した。今後は地元の皆さんと意見交換会などもしてみたい」と意欲的だ。

 

 俳優としてTBS日曜劇場「VIVANT」、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」などへの出演も続き、自身の成長を実感している。次の目標に掲げるのは、近年ロケ地として注目を集める故郷での映画出演だ。

 

 県内が舞台の映画「朽ちないサクラ」を鑑賞した際は、ロケ地と知らずに見ていて「シルエットだけで『これ竹島じゃない?』と分かってうれしくなった」と笑う。「いつか自分も呼んでいただけるよう、蒲郡出身であることをしっかり発信していきたい」。愛する街への恩返しを胸に、俳優としてのさらなる飛躍を誓った。

 

たまき・りょう

 1988年10月4日生まれ、蒲郡市出身。2008年に宝塚歌劇団に入団し、16年から月組男役トップスターを務める。21年に退団、舞台と映像を問わず活躍中。

珠城さん
珠城さん

 思い出の場所として真っ先に挙げたのは、国指定天然記念物「竹島」だ。「島全体が聖域のような空間。橋を渡り、鳥居をくぐると不思議と風が止まる。あの空気感に触れるだけで心が浄化される」と話す。幼少期には正月三が日に101段の階段を上った先で、社務所から振る舞われる甘酒を飲み「大人になった気持ちになった」と懐かしんだ。また、子どもの頃から親しんだ「竹島水族館」についても「タカアシガニが今も変わらず出迎えてくれることに安らぎを感じる。館長さんやスタッフの皆さんの努力がメディアで注目されているのは、本当に素敵なこと」と語った。

 

 古里を離れて暮らす今、改めてその価値を再認識しているのが「食」だという。「アサリのうま味が濃く、身も大きい。そんな良い食材が手軽にスーパーで買えていた幸せは、外に出て初めて気づいた」と振り返る。お気に入りは祖父母との思い出が詰まったうどん店「やをよし」のメニューだ。「大きな穴子の天ぷらに感動した記憶がある」と懐かしんだ。都会では手に入りにくい「金トビ志賀」の冷や麦を「無性に食べたくなる」と語る。仕事の現場には、自ら選んだ「ぎゅっと搾った蒲郡みかんジュース」(JA蒲郡市)を差し入れすることもあるそうだ。

 

 2025年には三河湾健康マラソン大会にゲスト出演した。「自分の振る舞いが市のイメージにつながるので責任が大きいと感じる。地元の売りを以前より強く意識するようになった」と表情を引き締める。伝統の「三河木綿」について独学で勉強を重ねているが、竹島水族館の魚は「まだなかなか覚えられていない。これから頑張ります」と苦笑する。

 

 「蒲郡まつりの花火はとてもきれいで、食もおいしいし、もっと知られてもいいのになと思う。商店街が閉まりつつあり寂しいが、農業や子育てをする環境として当たり前が続いてほしい」と思いを語る。「拠点が蒲郡ではないからこそ、自分から『こうしたい』と発信し、市の方々とコミュニケーションを取ることが大切だと実感した。今後は地元の皆さんと意見交換会などもしてみたい」と意欲的だ。

 

 俳優としてTBS日曜劇場「VIVANT」、NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」などへの出演も続き、自身の成長を実感している。次の目標に掲げるのは、近年ロケ地として注目を集める故郷での映画出演だ。

 

 県内が舞台の映画「朽ちないサクラ」を鑑賞した際は、ロケ地と知らずに見ていて「シルエットだけで『これ竹島じゃない?』と分かってうれしくなった」と笑う。「いつか自分も呼んでいただけるよう、蒲郡出身であることをしっかり発信していきたい」。愛する街への恩返しを胸に、俳優としてのさらなる飛躍を誓った。

 

たまき・りょう

 1988年10月4日生まれ、蒲郡市出身。2008年に宝塚歌劇団に入団し、16年から月組男役トップスターを務める。21年に退団、舞台と映像を問わず活

お気に入りの竹島
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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