県内2例目の敷石住居跡 設楽町内で発見

2017/02/28 00:01(公開)
滝瀬遺跡で発見された、県内では2例目となる敷石住居跡
 設楽町や国交省中部地方整備局設楽ダム工事事務所などが進める遺跡発掘調査で、新たな遺構や土器が発掘された。八橋地区の滝瀬遺跡など、いずれもダム湖に沈む4カ所で、縄文時代の生活など新たな歴史をひも解く痕跡が出土した。
 2006(平成18)年から続く発掘調査で、今回新たに古代・設楽の真実を後世に伝える遺跡が見つかった。
 滝瀬遺跡では縄文中期から後期とされる竪穴住居2棟、土器埋納炉跡2基、配石(集石)遺構群などを発見。竪穴住居のうち1棟は床面に石を敷き詰める「敷石住居」で、県内では林ノ峰貝塚(南知多町)に続き2例目となった。また、砂利が敷き詰められた江戸時代以降の道路状遺構もあり、三河と信濃を結ぶ伊那街道の一部と推定される。
 川向地区の川向東貝津遺跡では、縄文草創期の尖頭器と呼ばれる土器や、後期旧石器時代の細石器や細石核が出土。これらの時代の土器はこの地方では珍しく、尖頭器の出土量は県内屈指という。同地区の大栗遺跡では縄文時代の竪穴住居や煙道付炉穴などが初めて発見された。
 大名倉地区の西地・東地遺跡では、縄文後半とされる大型土坑など約10基や、戦国時代から近世にかけての竪穴状遺構や集石遺構が確認された。大型土坑では石器がまとまって出土した場所もあり、貯蔵か廃棄に使った遺構と考えられる。竪穴状遺構からは鉄滓(てっさい)が出土し、小規模な鍛冶関係の遺構とも推測される。
 3月4日午後1時半から設楽町役場議場で、出土品の展示や写真パネル説明などの報告会が開かれる。参加無料。
(由本裕貴)
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