「一家に一つ防災マップを」豊橋市が製作の手引き

2017/03/22 00:00(公開)
オリジナル防災コミュニティマップの作り方を示した手引き=豊橋市役所で
 豊橋市は防災コミュニティマップの作り方を示した手引きを製作し、新年度から活用を始める。市民一人ひとりが独自のコミュニティマップを持つことで、自宅やその周辺に潜む危険を正しく理解し、防災意識を高めてもらう狙いがある。
 作成には自然地理学に詳しい北海道大学の平川一臣名誉教授(69)=豊橋市在住=を委員長に、過去に地域のコミュニティマップ作りに携わった9校区の防災担当者らが参加した。
 「自分の足で歩いて、目で観察して、手で記入して作る」がコンセプト。手引きでは、家の間取りや近所の地図を書き込める空白欄を設けており、すぐにでも取り組める工夫がされている。
 食器棚や冷蔵庫、固定していない家具などの危険個所のチェック手順に従い記入。さらに、大地震発生でどのような状態になるかを予測して書くよう指示している。
 「わが家の防災マップ」「ご近所防災マップ」「校区の防災コミュニティマップ」と、徐々に範囲を広げることで、自分なりのマップが作られていく。
 また、学校編では校長室や職員室の項目も設け、教諭に自身の命を守ることも訴える。
 初版3万部で、地域の防災訓練や出前講座などで手引きの使い方を説明しながら広めていく予定。市のホームページからPDFもダウンロードできる。
 また、市教委は校長会などを通じて市内の全小中学校に取り組みを広めていきたいとしている。
 平川名誉教授は「まず自分の命を守らないと人の命は守れない。豊橋市を起点に広がっていってほしい」と話している。
(飯塚雪)
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