目指すは「まちじゅう図書館」

2017/05/15 00:01(公開)
 豊橋市は、中心街のまちなかが本を通して店主や市民らと交流のできる「まちじゅう図書館」になるのを目指してプロジェクトを始める。計画している「まちなか図書館(仮称)」に合わせて実施し、開館までに3年程度行う。今年度は「水上ビル」エリアで展開し、6月11日、同プロジェクトを始動するキックオフイベントを開く。
 まちじゅう図書館は、個人の自宅や店舗に本棚を設け、置かれた本をきっかけに訪れた人たちがコミュニケーションを楽しむ“私設図書館”。本を活用し、交流を生む取り組みで各地でも試行されている。市は今後、水上ビルエリアで趣旨に賛同する個人、店舗を募る。
 市は、豊橋駅東口の駅前大通2丁目地区市街地再開発事業で「まちなか図書館」を計画し、2020(平成32)年度中の開館を予定。「“まちづくりに繋(つな)げる”知と交流の創造拠点」を基本理念としているため、同プロジェクトに取り組む。
 今年度は、水上ビル商店街と近くにある穂の国とよはし芸術劇場プラットと連携して展開し、同ビルエリアなどの魅力を高めていく。
 6月11日のキックオフイベントは、午前11時からトークライブ。「本のあるまちのつくり方」をテーマに水上ビルの大豊商店街で開催する。本を使って人が集い、交流する実験的試みを続けているブックカフェ「6次元」(東京・荻窪)の店主・ナカムラクニオさん、同商店街代表の黒野有一郎さんらが語り手を務める。誰でも無料で参加でき、申し込み不要。
 午後1時半からは、同ビルを舞台に小説を執筆するワークショップを実施。小説を読みながら同ビルを巡れるようなガイドブックにするのが目標だ。参加は無料だが、申し込みが必要で小学5年生以上の15人(抽選)。31日まで受け付けている。
 申し込みは、まちなか図書館整備推進室(0532・55・8102)へ。

(中村晋也)
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