豊川市内の小学生たちがつくる硬式野球ボーイズリーグの小坂井メッツ(星野直之代表)は、小牧市民球場などで14日まで開かれた「第32回日本少年野球中日本大会」に、27年ぶり2回目の優勝を果たした。星野代表は、ひ弱な新チーとして臨みながら「試合をやるごとに強くなった。どうしちゃったの?という感じです」と、奇跡のメッツといわれた大リーグ・ニューヨークメッツ張りの強さを振り返った。
同大会は、日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)中部ブロックの各県代表、14チームがトーナメント方式で戦う大舞台。新6年生中心にした小坂井メッツは先月、ホームの小坂井・南山グラウンドで岡崎葵ボーイズと対戦して一蹴されており、星野代表は中日本大会で大きな期待を抱かなかったという。
ところが本番では、初戦の岐阜ボーイズに10対8、続く中京ボーイズ戦で11対10と競り勝つと、準決勝で愛知県最強チームとされる稲沢中央ボーイズに3対1、決勝では三重県実力ナンバーワンの四日市ボーイズに8対5と、奇跡的なVをもぎ取った。MVPには、勝利打点を量産した、左打ちの渡邉靖君(豊川市八南小6)が選ばれた。
「ファインプレーもあってよかったです」とキャプテンの朝鍋壱咲君(同市赤坂小6)。中川和彦監督(38)は、27年前にメッツが優勝した時の選手でもあり、喜びはひとしお。「選手は笑顔を忘れず思い切ってプレーをしてくれた」と、頑張りをたたえた。中川代表は、メッツが今年40周年に当たることから「花を添えてくれた。あくまで全国制覇が目標。今回が奇跡だったと言われないようにしたい」と話し、兜(かぶと)の緒を締めていた。
(藤田彰彦)